肉まんを愛するあの人へ
人気中華店が表現するちょっと上質な包子(パオズ)の世界
〈REI STEAMED BUN〉の絶品肉包(ローパオ)
高い技術に基づく伝統的な本格中華とどこか懐かしく親しみやすい町中華を融合させ、 “ネオ町中華”というコンセプトを世に広めた東京・代々木上原の〈REI〉。
低温でボイルし、ふっくらシルキーに仕上げた信玄鶏に中国の揚げ唐辛子のスナックを砕いてピリ辛の食感を加えたスペシャリテ「よだれ鶏“REI”スタイル」のように、オーセンティックな高級中華と町中華のはざまと言うべき絶妙なバランス感覚が、ビブグルマンにも選出される人気の理由だ。
そんな話題の店が満を持して2024年夏にオープンしたのが包子(中華まん)の専門店〈REI STEAMED BUN〉。オーナーシェフの高島泰弘さんが「中華料理店ならではの、もっと包むべきものがあるはず」と語る通り、具材の一つ一つに小技が利いていて実にニクい。
たとえば鶏肉&豚肉のベースにプリプリの海老と山ほどのパクチーを盛り込み、白胡椒をアクセントにした「海老パクチーまん」や、花椒と一味唐辛子の香りと辛味にシビれる「麻辣まん」、杏仁で香りづけしたやわらかなクリームがとろけ出す「杏仁クリームまん」など、まるで一つの料理を食べるかのような至福感!
中でも「富士桜ポーク肉まん」は、山梨県産の銘柄豚「甲州富士桜ポーク」の肩ロースと玉ねぎのみで仕上げた看板の味。粗挽きにして食感を残した肩ロースを噛み締めるたび、豊かな旨味と脂肪の甘みが広がっていく……。
これはもう老若男女、世代を選ばず喜ばれる立派な手みやげ。さらに5月からは待望のオンラインストアもスタートしたばかり。ちなみにレンチンでもOKだが、きめ細かな生地のふんわり感や具材のジューシーさは、やはり店名の通り“蒸す”のが格別。ぜひ蒸籠で蒸して本来のうまさを堪能したい。