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【今日のギフト】一献を愛する友に贈りたい。〈寺田本家〉の日本酒「墾」

あの人の笑顔が見たい。お世話になっている友達や家族、恋人に贈りたい、ちょっと楽しいプレゼントを毎日紹介。

photo: Shu Yamamoto / text&edit: Yoko Fujimori

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晩酌を何より愛するあの人へ
“自然”と“手仕事”から生まれた唯一無二の日本酒

〈寺田本家〉の日本酒「墾」

純米酒「五人娘」で知られる千葉・香取郡の〈寺田本家〉。創業350余年、現在24代目の当主が自然発酵による「自然酒造り」を真摯に続ける酒造だ。

この最新作は、“より自然に沿うこと、手仕事であること”を追求した「自然酒のフラッグシップ」とも言うべき一本。

まず耕作放棄地を復田することから始め、そこで無農薬・無化学肥料で育てた在来種の米を天日干しして使用。酒蔵にすむ麹を自社で種麹にし、伝統の仕込み唄を唄いながら酛摺り(もとすり)をして木桶に仕込み、自動圧搾機を使わず昔ながらの槽搾り(ふなしぼり)で時間をかけて丁寧に搾る。

田植えから酒造りまで、できる限り手仕事。地場の素材を昔ながらの道具で仕込み、蔵にすみ着く微生物たちによって醸された酒は、かつて“百薬の長”と呼ばれた日本酒本来の味わいを再現する取り組みでもある。

こうして手塩にかけた一本は、飲めばまろやかな酸と甘み、清らかに澄んだ余韻が広がり、ストレスなくスーッと喉の奥に沁み込んでいく。

パッケージにも一つ一つストーリーがあり、ラベルは〈寺田本家〉で使用する木桶の木材・千葉県産山武杉の皮と、掛米の品種・亀の尾の稲を漉き込んだ手漉き和紙。その中央を谷津田の土から作ったインクで着色している。

円形のクラフト紙を丹念に織り込んだ包装紙は、紐を解くとまるで蓮の葉のように大きく開く。内側には二十四節気が書き込まれ、「墾」ができるまでの一年の営みが綴られる。

こんな特別なお酒こそ一献を愛する友に贈りたい。二十四節気を眺めつつ酌み交わせば、会話も尽きないはず。

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