マフト・サイさんはタイの伝統音楽の魅力に取り憑(つ)かれた一人。その結果、モーラムやルークトゥンをはじめ、世界から集めたレコードを扱う〈スッレンマー・レコーズ〉と、その数件隣には〈スタジオ・ラム〉というライブハウスを運営することに。

日本語で「最大馬力」という意味のレコード店。イサーン地方の伝統音楽モーラムや地方でよく聴かれるルークトゥンから、世界中から集めた音楽、そして自らがプロデュースしたミックステープなどここでしか聴くことができないレアなレコードがたくさん並んでいる。
住所:7/1 Sukhumvit 51Rd.|地図
営:12時~20時
休:月曜・火曜

モーラムやルークトゥン、そしてワールドミュージック、ファンク、ソウルなどタイ国内外のDJがプレーするライブハウス。ライブバンドが演奏する日もあり。バーにはタイの薬酒、ヤードンも並び、夜な夜な音楽好きたちが集まるスポットに。
住所:3/1 Sukhumvit 51 Rd.|地図
営:18時~24時(土~翌2時)
休:月曜
Instagram:@studiolambangkok
さらには、パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンドというモーラムのインストバンドで活動も。
「昔は田舎者が聴くと言われてきた音楽でしたが、レコードを探すうちにそのリズムやサウンドの魅力を感じていったんです。僕たちのバンドもそうですが、バンコクの若者たちもモーラムの音を取り入れたバンドを組んだり、DJで音楽を流したりしているんです」。
モーラムの素晴らしいところは時代や土地に合わせて変わっていくこと。レコードで、ライブハウスで、その“進化”の体感を。

マフト・サイさんが手がけた、必聴のレコード
2024年にリリースされた3枚目のアルバム。1枚目、2枚目に引き続き、ピン、ケーンなどモーラムに欠かせない楽器の音と伝統的なリズムをベースに、彼らの解釈で新しい音楽を作り上げたアルバム。2,200฿。

2014年にスタートし、音楽のみならず、食やアートなども盛り込まれたタイ屈指のフェス『ワンダーフルーツ』。23年に会場で演奏されたモーラムを録音し一枚のレコードにまとめてリリース。2,500฿。