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〈N'OCEAN〉店主に聞く、店の個性際立つ夏のレコード5枚とその理由

一面のレコード棚から次にかける一枚を嗅ぎ分けて選び出す。その選曲からは店の哲学や店主の人生までもが浮かび上がってくる。〈N'OCEAN〉店主・辰畑宏一さんが選ぶブルータスのための夏のプレイリスト。

text: Kanta Hisajima

N'OCEAN(兵庫/神戸)

店主:辰畑宏一

Q1

2021年7月1日最初にかけたい一枚は?

A1

『El Calor』Cálido

イビサ・チルアウト、メロウバレアリックの古典的名曲。ゆったりしたスパニッシュギターの上に、薄く重なるシンセの浮遊感が極上。海のすぐ横のうちの店で開店時、海に乱反射する日光と海風を感じながら聴きたいですね。

『El Calor』Cálido
『El Calor』Cálido

Q2

店に絶対になければならないお店を象徴する一枚は?

A2

「Whatcha Gonna Do For Me?」Ned Doheny

チャカ・カーンで有名な曲だけど、原曲はこの人。70年代のサーフロック、AORのレイドバック感が最高。店の理想の空気感を音にしたような一枚。保存用未開封盤含め、3枚保有しているほどです。

「Whatcha Gonna Do For Me?」Ned Doheny
「Whatcha Gonna Do For Me?」Ned Doheny

Q3

音楽に夢中になるきっかけとなった一枚は?

A3

「Everybody Loves The Sunshine」RAMP

ジャズでありオールドスクール・チルアウト。1976年のロイ・エアーズの曲で、初期カフェ・デル・マーのコンピで発見。この曲に感動し、アンビエントやバレアリックを掘り下げるきっかけになりました。

「Everybody Loves The Sunshine」RAMP
「Everybody Loves The Sunshine」RAMP

Q4

最近手に入れた一枚は?

A4

『Versatile』Naoki Kenji

スローピッチ・ジャジーハウスの3曲目「Let It Flow(The Jazz Mix)」が最高です。淡く薄口の女性ボーカルの空間的でキレイな残響ある処理がとても気持ちいい。通っている神戸のレコード店で教わりました。

『Versatile』Naoki Kenji
『Versatile』Naoki Kenji

Q5

夏に飲みたいドリンクと一緒に聴きたい一枚は?

A5

『Chill House Amsterdam』V.A.(Vincent Lほか)

フランスのVincent Lによるラウンジ・スローハウスの名曲、「Ultimate Dream」収録。浮遊感ある曲調で、店のテラスで飲む、ナチュラル・ロゼ・スパークリングのおいしさ倍増です。

『Chill House Amsterdam』V.A.(Vincent Lほか)
『Chill House Amsterdam』V.A.