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ピエール瀧の選ぶ歌謡曲。時を経て、振り返って「わかった」3曲

歌は世につれ、世は歌につれ。昭和から令和まで私たちとともにある歌謡曲。ピエール瀧さんが選ぶ3曲は?

Text: Pierre Taki

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1.キャンディーズ「危い土曜日」

キャンディーズ「危い土曜日」
作詞:安井かずみ、作曲:森田公一、編曲:竜崎孝路/1974

大人になってからカッコ良さがわかったといえば、キャンディーズの「危い土曜日」。イントロが歌謡曲いちカッコいいと思う。とにかくアガるんです。

サビも、彼との初デート、迫られたらどうしよう、でもいっちゃえ!という気持ちが「ぐるぐる危い土曜日♪」というポップな言葉で表現されていて。キャンディーズの隠れた名曲です。

2.大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」

大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」
作詞:銀色夏生、作曲:大沢誉志幸、編曲:大村雅朗/1984

大沢誉志幸さん「そして僕は途方に暮れる」は僕が高校2年の時のヒット曲。ちょうどその頃、僕は女の子と付き合うことになって。すると、彼女がカセットテープをくれたんです。好きな曲をコンパイルしたもので、この曲も入ってて。

で、付き合い始めて1週間後、彼女から電話があったんです。「ごめん、私が瀧君にしてあげられることはなにもないと思う」。部屋で西日を浴びながら、カセットを聴き、途方に暮れました(笑)。そもそも僕は野球部員でデートするヒマなんてなかったし、部活終わりは石野卓球君の部屋に入り浸り。フラれるのはごもっともでした。

3.研ナオコ「窓ガラス」

研ナオコ「窓ガラス」
作詞・作曲:中島みゆき、編曲:クニ河内/1978

研ナオコさん「窓ガラス」は、自分を振った男が自分のことを嫌ってるよ、とおしゃべりな友達が教えてくれるという救いようのない歌なんです。

ただこういった湿った感情を歌にするのは、現代のSNSに通じるものがあるなと。モヤモヤした感情を歌で共有することで救われる人もいるわけで。それを引き受けていた研ナオコさんはスゴい。彼女のアルバム『中島みゆきを歌う』は名盤です。

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