1.「ジェニーはご機嫌ななめ」ジューシィ・フルーツ
![ジューシィ・フルーツ「ジェニーはご機嫌ななめ」](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/04/21a215a26b03f04bc5a83ce076f34e52.jpg)
私のことをピチカート・ファイヴのボーカリストとして知る人は多いと思うけど、それ以前はソロ歌手として活動していたんです。
デビューは1981年。プロデューサーは鈴木慶一さん。ジャンルでいえば「テクノポップ歌謡」でした。
当時の歌謡界にはテクノやニューウェーブの波が来ていて、中でも、私のデビュー前年にヒットしたテクノポップ、ジューシィ・フルーツ「ジェニーはご機嫌ななめ」は衝撃的。
紅一点ボーカルのイリアさんは、ヘアメイク、ファッション、ファルセットの歌唱法、すべてがおしゃれだった。ギターを弾きながら歌う姿は、「ああ、こういう路線があるんだ」と、私の指針になったんです。
2.「浮かびのピーチガール」シーナ&ザ・ロケット
![シーナ&ザ・ロケット「浮かびのピーチガール」](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/04/868355946119c67ab3aa5d5458ca4973.jpg)
シーナ&ザ・ロケット「浮かびのピーチガール」もそう。シナロケといえば、福岡の“めんたいロック”の代表。でも、ニューウェーブのアプローチを取り入れたのが斬新でカッコよかった。
3.「まっ赤な女の子」小泉今日子
![小泉今日子「まっ赤な女の子」](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2022/04/26ec5ea43ef9535526110d5cc6475003.jpg)
あの頃の歌謡界は、アイドルも演歌もロックもニューウェーブもみんな同じ場所に存在していた稀有な時代だったなって。小泉今日子さん「まっ赤な女の子」も可愛いテクノポップで大好き。彼女はあの曲からショートカットになって、もしかしたらこっち側の人?って(笑)。
私、デビューの期としては小泉さんと同じ「82年組」。小泉さんは、「自分は歌がうまくない」ってよくおっしゃるけれど、私は小泉さんは歌がすごくうまいと思う。彼女にしか表現できないものがあるといつも思うんです。