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野宮真貴の選ぶ歌謡曲。歌手としてのルーツでもある「テクノポップ歌謡」

歌は世につれ、世は歌につれ。昭和から令和まで私たちとともにある歌謡曲。野宮真貴さんが選ぶ3曲は?

Text: Maki Nomiya

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1.「ジェニーはご機嫌ななめ」ジューシィ・フルーツ

ジューシィ・フルーツ「ジェニーはご機嫌ななめ」
作詞:沖山優司、作曲:近田春夫、編曲:ジューシィ・フルーツ/1980

私のことをピチカート・ファイヴのボーカリストとして知る人は多いと思うけど、それ以前はソロ歌手として活動していたんです。

デビューは1981年。プロデューサーは鈴木慶一さん。ジャンルでいえば「テクノポップ歌謡」でした。
当時の歌謡界にはテクノやニューウェーブの波が来ていて、中でも、私のデビュー前年にヒットしたテクノポップ、ジューシィ・フルーツ「ジェニーはご機嫌ななめ」は衝撃的。

紅一点ボーカルのイリアさんは、ヘアメイク、ファッション、ファルセットの歌唱法、すべてがおしゃれだった。ギターを弾きながら歌う姿は、「ああ、こういう路線があるんだ」と、私の指針になったんです。

2.「浮かびのピーチガール」シーナ&ザ・ロケット

シーナ&ザ・ロケット「浮かびのピーチガール」
作詞:糸井重里、作曲:YMO、編曲:YMO/1980

シーナ&ザ・ロケット「浮かびのピーチガール」もそう。シナロケといえば、福岡の“めんたいロック”の代表。でも、ニューウェーブのアプローチを取り入れたのが斬新でカッコよかった。

3.「まっ赤な女の子」小泉今日子

小泉今日子「まっ赤な女の子」
作詞:康珍化、作曲:筒美京平、編曲:佐久間正英/1983

あの頃の歌謡界は、アイドルも演歌もロックもニューウェーブもみんな同じ場所に存在していた稀有な時代だったなって。小泉今日子さん「まっ赤な女の子」も可愛いテクノポップで大好き。彼女はあの曲からショートカットになって、もしかしたらこっち側の人?って(笑)。

私、デビューの期としては小泉さんと同じ「82年組」。小泉さんは、「自分は歌がうまくない」ってよくおっしゃるけれど、私は小泉さんは歌がすごくうまいと思う。彼女にしか表現できないものがあるといつも思うんです。

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