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林哲司が選ぶ歌謡曲。僕が作曲家を意識した曲たち

歌は世につれ、世は歌につれ。昭和から令和まで私たちとともにある歌謡曲。林哲司さんが選ぶ3曲は?(コロナが明けたら)これ持ってカラオケへGO!GO!

Text: Tetsuji Hayashi

1.「見上げてごらん夜の星を」坂本九

坂本九「見上げてごらん夜の星を」
作詞:永六輔、作曲:いずみたく、編曲:渋谷毅/1963

坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」は、いずみたくさんがミュージカルのために作った曲。昼は働く定時制の高校生の物語で。言葉とメロディが一体になっていて覚えやすい。

1コーラスが小学唱歌的な一部形式で、1回だけマイナーへ転調するパートへ展開する。いずみたくさんや、「上を向いて歩こう」の中村八大さんは、洋楽ポップスを日本の歌に昇華させた方々。幼心に確実に刷り込まれました。

2.「恋は紅いバラ」加山雄三

加山雄三「恋は紅いバラ」
作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作(加山雄三)、編曲:森岡賢一郎/1965

「曲を書く」という意識にさせられたのが加山雄三さん。高校1年の時、テレビで加山さんがバンド=ランチャーズを率いて自作の曲を歌っているのを観たんです。電流が走りました。「こんな曲を自分で作って歌う人が日本にいるんだ!」と。

発売日、レコード屋に駆け込んで買ったのが「恋は紅いバラ」。ちなみにそれは加山さんの作曲家・弾厚作としてのデビュー盤だった。

それからは僕も曲を作るようになって。教室でみんなに聴かせたら周りは大騒ぎ!(笑)詞も自分で書いたんです、恋の詞を。それを食卓に置きっぱなしにして、家族に見られて恥ずかしかった(笑)。

3.「或る日突然」トワ・エ・モワ

トワ・エ・モワ「或る日突然」
作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦、編曲:小谷充/1969

トワ・エ・モワの「或る日突然」は歌謡曲とはちょっと違う音楽的な新しさを感じた曲。メジャーセブンスやマイナーセブンスを多用した、おしゃれな響きを取り入れる作曲家が出てきた。

その筆頭が村井邦彦さん。当時僕は大学生。北山修さんのラジオ番組に曲を投稿したりして、作曲家への道を少しずつ歩み始めた頃でした。