中瀬萌の作品が各部屋を彩る、〈TODAYFUL〉ディレクターの吉田怜香さんの自宅。
「絵の色合いやテイストが私好みで、部屋に飾りやすいし飽きがこないんですよね。アート作品を選ぶ時は空間作りというところに重きを置いて、暮らしのスタイルやトーンに合うものを選んでいます」
20代後半からインテリアのためにアノニマスな絵を買い始めて、中瀬の絵に辿り着いた。モノトーンで統一したオフィスには、モノクロの絵を飾っているというが、癒やしの場である自宅には、優しい色合いの絵がよく似合う。
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「中瀬さんの作品は、3年ほど前に購入して以来、個展のたびに追いかけて少しずつ買い集めたもの。いつもSNSで情報を見つけて、気に入ったらギャラリーに足を運ぶようにしています。絵のテーマやコンセプトをあれこれ聞くよりも、見た目と感覚で、悩まずにこれが好きと決めるタイプですね」
うんちくや知名度、金額などの価値に左右されることなく、衣食住に必要なものと同じように、自分が本当に気に入ったものを選ぶ。
「好きなものに囲まれていると、空間だけでなく、そこに身を置く自分のメンタルや気持ちも豊かになる。とりわけ彼女の絵には、そんな癒やしの効力があるようです」
中瀬 萌
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1993年神奈川県生まれ。2015年から独学で着色した蜜蝋を焼き付ける「エンカウスティーク」の技法で絵画作品を制作。国内外で展示を行う。7月末まで渋谷の〈TRUNK(HOTEL)CAT STREET〉で最新作を展示。
Instagram:@moe0814n