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観光名所に行くのはもう遅い!編集部員が歩きに歩いて探した、韓国・ソウルのネクストエリア案内

1年ごとに流行スポットが変化するソウル市内。現地の方に聞き込みしながら、編集部員が歩きに歩いて探した次なるエリア。

本記事は、BRUTUS「韓国の今を誰も知らない!」(2025年4月15日発売)から特別公開中。詳しくはこちら

photo: Yu Inohara / text: Minori Okajima / coordination: Sarina Tamamura

君子(グンジャ)・峨嵯山(アチャサン)エリア

日帰りでも登山できる峨嵯山は、漢江を見渡すのに絶好のスポット。その麓に位置する峨嵯山駅・君子駅エリアは、昔は住宅街だったが、今はトレンド至上主義に飽きた若者が集まる場所として、ひそかに話題に。

ヨンミオリタン

濃厚な豆乳とエゴマのスープで仕立てた、看板メニューの鴨肉スープが絶品。身はホロホロ、皮はプルプルで、最後に加えるミナリ(セリ)のシャキッとした食感もたまらない。1羽(61,000W)は3、4人でちょうどいい量。

RADIANT

RADIANT店内とソイラテ

ラ・マルゾッコ社のエスプレッソマシン「LINEA CLASSIC」を使ったソイラテ(5,000W)はさっぱりとした味わい。タッパーサイズのティラミスやバナナプリンが人気で、いずれも甘さ控えめ、コーヒーとも好相性。

スンジャネ トッポッキ/순자네 떡볶이

순자네 떡볶이

観光客が少ないローカルエリアだからこそ、本格的な屋台飯が味わえる。君子駅8番出口付近に複数並ぶおでん屋台のうち、快活な店主が営むこの店は、済州からやってきた創業30年の老舗。スンデ(2,000W)やハットグ(2,000W)など韓国でお馴染みの品にありつける。紙コップ付きで提供されるおでん(1本1,000W)は魚のだしが滲(にじ)み出たスープも美味。

THE PAPER LAB

〈三原特殊紙〉

〈三原特殊紙〉が本社地下に構える紙文化体験スペース。世界中の紙が展示販売され、その場で手持ちのデータを印刷できる。旅先で撮った写真をプリントするのもいい思い出に。

ジョンウォンマヌルポッサム

軟らかくゆでた豚肉に濃厚なニンニクダレをつけ、エゴマの葉や白菜で巻いて食べる“ニンニクポッサム”の名店。エビの塩漬けやキムチ、サムジャン、塩など味変のための調味料も豊富に揃い、飽きずに食べられる。

BABAASI

BABAASI

父親の影響でレコードに魅力されたオーナーが営む隠れ家的カフェ。10席ほどのコンパクトな店内には〈タンノイ〉のスピーカーや〈マッキントッシュ〉のアンプなどで構築されたサウンドシステムが。レコードの音色に浸りながらドリンクを楽しめる。

PARLINBERIS

オーナーが旅先のヨーロッパで飲んだ“忘れられない味”を再現したというローズコーヒーが名物。甘さを抑えたバラのシロップ入りのラテ(5,500W)は、コーヒーが苦手な人にもおすすめ。店内で焼き上げたクロワッサンとの相性も抜群。

元祖ハラボジ純豆腐

ウォンジョ ハラボジ スンドゥブ

モクモクと立ち上る湯気の中現れるのは、峨嵯山から採れる水で作られた木綿豆腐。夕方には売り切れてしまうほど地元人気が高いので、朝や昼の来店がおすすめ。合わせて飲みたいマッコリは、30種類以上も用意。個人店では珍しい品揃えだ。おぼろ豆腐の販売もあり。

アチャサントンカルビタン

アチャサントンカルビタン

登山疲れを食で癒やすために訪れる客が多数。牛カルビをとろ火で長時間煮込んだカルビタンと、仔牛肉のリブ部分だけを使ったカルビチムが人気。雑穀スープやポン菓子など食べ放題の付け合わせも充実。

西聖水 エリア

聖水の中心地から歩くこと約10分。西側に位置するソウルの森公園・トゥクソムエリアには、緑に囲まれながら穏やかな時間を過ごせる場所が多い。散歩しながらカフェやセレクトショップ巡りを楽しもう。

ソインスソウル

新鮮な大腸と小腸、ハツと野菜を鉄板でじっくりと炒めたホルモン焼きがシグネチャー。

A.DECADE

어데케이드/アデケード

ミニマルな服や小物が並ぶセレクトショップ。日本の高松で特注したユニークなオリジナルデニム「UDON DENIM」に注目。

PLAD

見晴らし最高な最上階から飲み物片手にソウルの森の木々を観賞。アップルシナモンを添えたラテ(7,500W)はデザート感覚で。

About the Chapter

어바웃더챕터/アバウト ザ チャプター

アート好きのオーナーが選書した本を読みながらくつろげる地下空間。2025年1月に開店。

ソンスチャルスンデグク

地元で人気なユッケビビンバ(14,000W)の名店。米の熱でトロンと溶けた肉が絶品。

ミョサソウル

ビルの一室で営業中のカフェ。韓国のお守り“ミョンテ”を象(かたど)った鯛焼き(3,000W)とラムネ味のドリンク(6,500W)が有名。

Vinyl.

バイニル.

ターンテーブル付きの2人席でレコードが楽しめるカフェ。名盤から最新K-POPまでが、壁一面にずらり。

奥漢南 エリア

リウム美術館、有名書店〈ポストポエティクス〉などがある、漢南洞の裏側あたりのエリア。数年内にオープンした新進気鋭のショップや飲食店などのカルチャースポットが、徒歩圏内に集まっている。

LEMAIRE HANNAM

一軒家を韓国式に改装した路面店。伝統的な家具や雑貨に触れられるのも、店を訪れる楽しみの一つ。

AMOMENTO HANNAM STORE

ソウル市内で、最も多くの〈アモーメント〉のオリジナルアイテムを取り扱っている、新しい旗艦店。

ORFEO

오르페오 ORFEO

高級スピーカーを備えた30席限定のシアター。極上の音響で名作を観賞できる。

OLD GOOD THINGS by oror

オールドグッドシングス バイ オルオル 店内とメガネ

〈アメリカンオプティカル〉やフランス・ジュラ製の眼鏡などを世界各国から厳選。

% Arabica Magazine B Hannam

ブランドや企業のドキュメンタリー誌『マガジン B』とカフェ〈% アラビカ〉が一つに。店内で過去号を閲覧できる。

CCCS HANNAM

アパレルブランド〈CCCS〉の店舗と不定期開催の展示用ギャラリー、広々としたカフェが併設された複合施設。

トンア冷麺

トンア冷麺 外観と冷麺

コシのある細麺に爽やかな辛さのスープが絡む水冷麺(8,000W)が人気。赤、青、黄色の外観が目を引く、創業40年以上の老舗店。

ソソマクチャン

ソソマクチャン ホルモン焼き

ネギにマクチャン(直腸)を巻いたホルモン焼き。サムジャンにきな粉などを加えた特製ソースといただく。