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サウナをDIY!憧れのマイサウナの造り方Q&A

憧れのマイサウナ、実際に自分で造るには何から始めればいい?ちょっとだけイメージが具体的になるような、初歩の初歩を解説。

illustration: Kenji Asazuma / photo: Akihiro Fukushima / text: Takuro Watanabe

Q.費用や製作期間はどれくらい見込めばいい?

A.40万円、4人で月に4日作業して3ヵ月が目安です。

今時、家具でもなんでも買った方が安いというものが多い中で、サウナ小屋に関してはDIYの方が安いと言えます。自分は40万円で5㎡ほどの小屋を造りましたが、同じようなサイズのサウナ小屋キットはストーブも入れて100万円くらいしますからね。

製作期間については4人全員が初心者だとして、余裕を見て3ヵ月という見込みです。サイズにもよりますが、壁を立てたり屋根を上げたりする時に1人だとなかなか大変だから、仲間を集めて造るのがおすすめです。

サウナDIY_イラスト

Q.いきなりサウナを造れる?

A.物置造りは練習に最適です。

物置は小屋のミニバージョンなんです。物置を造れば小屋造りの作業工程がわかるはず。基礎を打って、床を張って、壁を立てて、屋根を葺いて、外壁を張って、扉を造るという工程は一緒だからサウナ小屋造りのリハーサルになると思います。

DIYの技量がなくても時間をかけて取り組めばゴールに辿り着くはずです。うまくいかなくても大丈夫。苦労した分以上に多大な楽しみを得ることができますよ。

Q.通常の小屋造りとの違いは?

A.断熱や防火が必要です。

大きな違いは断熱されていることです。サウナ向きのしっかりとした厚い断熱層を造ることです。断熱層がなくてもストーブを焚けばサ室内は暖まりはしますが、すぐに熱が逃げてしまいます。あとは薪ストーブを入れるのなら防火の設備と吸排気と煙突を造る必要があります。

自然の中なら問題ないのですが、住宅地でサウナ小屋を造る際、煙が出る薪ストーブを使用するには近隣の理解がないといけないので注意しましょう。これがなかなか高いハードルになると思います。

サウナDIY_イラスト

Q.入門しやすい造り方は?

A.2×4工法です。

DIYで小屋を造るうえで一番メジャーな工法の2×4工法をおすすめします。ログサウナにも憧れると思いますがチェーンソーを使わないとだめだし、日本古来の伝統工法である木造軸組工法もありますが、初心者にはおすすめできません。

2×4工法は2×材(ツーバイ材)と呼ばれる規格サイズの板材と合板を使って、床と壁をパネルのようにして組んでいって、プラモデル感覚で小屋を造ることができます。

Q.材料はどこで調達する?

A.すべてホームセンターで手に入ります。

資材も薪ストーブも石も、燃料の薪まで、サウナに関するすべてがホームセンターで手に入ります。サウナストーンについては難しく考えないで大丈夫。熱を加えても割れにくい火成岩ならいいんです。

ホームセンターで売っているのはデカいから、好きなサイズに割りましょう。石を割るなんて酔狂なことは人生においてあまりしないことですよね?それを体験できるのもサウナビルドの醍醐味(笑)。

Q.道具は何を買えばいい?

A.初心者こそ値段の高い工具がおすすめです。

ここ、大事なポイントなんですけど、工具はケチらない方が絶対に後々楽です。安価な工具を使うと、身体的にも作業効率的にも負担がきて苦労するので、初心者ほど高い工具を買っておいた方がいいんです。

最低限、丸ノコとインパクトドライバーの2つは揃えておきましょう。インパクトドライバーは14.4ボルトか18ボルトのパワーがあるバッテリー式がおすすめ。コード式はコンセントがある場所でしか使えないので、野外で作業するには不向きです。

サウナDIY_イラスト

Q.サウナ小屋造りの心構えとは?

A.理想のサウナを目指して楽しみましょう。

皆さんそれぞれに好きなサウナ観があると思いますので、それを目指してサウナ小屋造りの過程を楽しむことだと思います。失敗を乗り越えながら経験値が上がっていくでしょう。

建築などの専門知識がなくても大丈夫。サウナを好きな若者たちが集まっていきなり造ってみてもちゃんと完成したとの声も聞きますしね。もちろん、うちの本『Sauna Builder』を参考にしてもらってもかなり造れると思います。

Q.一歩差をつけるなら?

A.吸排気にこだわってみましょう。

今、DIYサウナ界に吸排気ブームが来ているんです。ロウリュした後もずっと熱さと息苦しさが残るサ室ってあるじゃないですか。そうじゃなくて、吸排気口をしっかり付けて設置場所にも気を使うことで、常に外部からフレッシュな空気が入り、ロウリュした後に熱さはそのままでフワッとプレッシャーが抜けて、気持ちいいサ室が実現できると注目されています。

自分のサウナ小屋も吸排気の口を増やそうかなと思っています。マニアックな話ですけどね(笑)。

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