『オペラ座の怪人』の舞台としても広く知られるパリのガルニエ宮、通称「オペラ座」は、1875年の完成以来、パリの社交と芸術の中心地として華やかな歴史を刻んできた。そんな歴史的建築が創建150周年を迎え、その節目を祝う一夜限りのコンサートが、2025年5月11日に開催された。
主催を務めたのは、腕時計ブランド〈ロレックス〉と、そのパートナーであるパリ国立オペラ、そして180年以上にわたりクラシック音楽の頂点を築いてきた名門、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団だ。〈ロレックス〉とは2008年からエクスクルーシブ・パートナーシップを結んでおり、この長年にわたる深い信頼関係が、ガルニエ宮での初演奏という歴史的瞬間を実現させた。
そしてこの舞台に立ったのが、〈ロレックス〉の芸術分野の「テスティモニー」である6名。世界最高峰のテノール歌手のファン・ディエゴ・フローレス、マルチな才能をもつローランド・ビリャソン、バス・バリトン歌手のサー・ブリン・ターフェル、ソプラノ歌手のソーニャ・ヨンチェヴァ、ピアニストのユジャ・ワンといった錚々たる顔ぶれが揃い、指揮はモントリオール・メトロポリタン歌劇場音楽監督のヤニック・ネゼ=セガンが務めた。
いずれも現代クラシック界のトップランナーたち。そんな彼らが一堂に会したこの舞台は、ひときわ贅沢なコンサートとなった。
今回は、〈ロレックス〉が行っている芸術支援の取り組み「パーペチュアル アート イニシアチヴ」のもと、この特別公演が実現した。この取り組みでは、アーティスト個人のみならず、ザルツブルク音楽祭、スカラ座、メトロポリタン歌劇場といった文化機関も数多くサポート。若手支援にも力を入れ、オペラ歌手の国際コンクール「オペラリア」や、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団アカデミー、カラヤン指揮者賞などを通じて、未来の才能育成にも貢献している。
〈ロレックス〉は50年以上にわたり、世界を代表するアーティストや文化機関と継続的なパートナーシップを築いてきた。時計製造における技術革新と同様に、持続的な芸術支援もまたブランドの核となる役割のひとつ。未来に価値を残すという考え方は、腕時計づくりにも芸術との関わりにも貫かれている。