生誕125周年。時を超え世界で愛されている〈リモワ〉のアニバーサリー展へ

今年、ブランド誕生125周年を迎えた〈リモワ〉。これを記念して、世界3都市でアニバーサリー展「SEIT 1898」が開催される。その幕開けは東京!原宿・明治神宮前に位置するヨドバシJ6ビルにて、6月9日からスタートする。

photo: Shu Yamamoto / text: Minori Okajima

貴重なアーカイブピースで125年の歴史を辿る

ブランド史上、これまでにない規模で開催されるこのエキシビション。1898年の創業以来、世界中のユーザーの旅を支えてきた〈リモワ〉の歴史を、アーカイブ作品とともに振り返ることができる。

1966年製のリモワのスーツケース

例えば、1966年に発表されたこちらのスーツケース。凹凸のあるボディは、ブランドを象徴するアルミニウム製。

2代目のリヒャルト・モルシェックは当時、火事が起きたときにアルミニウムの製品だけ焦げずに残っていたというニュースを聞いて、アルミニウムをスーツケースに起用することを決めたのだとか。時代ごとに最先端の技術を用いることで、フライトや旅でのタフな使用にも耐えうるように作られている。

リモワのスーツケース

長い歴史の中で移動や交通手段は絶えず変化し続けている。その変遷に合わせて、〈リモワ〉も進化を遂げてきた。

アルミニウムやポリカーボネートを使用したり、360度マルチな回転を叶えたホイールなど高いディテールを採用するなど、ユーザーのために考えられたアイデアが常に張り巡らされているのだ。

世界中のセレブリティが愛用するスーツケースも集結

アーカイブ作品に触れたところで次に観覧者を迎えるのは、滅多にお目にかかれない著名セレブリティの個人所有ケース。アーティストの村上隆、テニス選手のロジャー・フェデラー、歌手のパティ・スミスなど豪華なラインナップが揃う。

旅の過程でついた傷や凹み、思い出が詰まったステッカーなど、それぞれが愛用する〈リモワ〉をこの目で感じ取ってみよう。

著名セレブリティの個人所有ケース

他にも、過去に取り組んだコラボレーション作品や、限定コレクションなども展示。さまざまなレアピースを一堂に見られるのはこの機会だけだ。これらは個性的なジオラマで表現され、参加型のコンテンツなどを通じて、〈リモワ〉のこれまでとこれからを学ぶことができる。

旅や移動について、真っ直ぐ向き合ってきた〈リモワ〉。この展示を鑑賞し、ブランドの歴史を知ることで、見る人それぞれの旅の意味を考えることになるだろう。