医療系会社広報 → キャリアアドバイザー
目的を持てば自然とやることが見えてくる
現在、キャリアアドバイザーとして働く丹羽雅俊さん。多くの人の仕事の悩みに向き合う彼が人材サービス業界で働くことを志望したのは、新卒で就職した会社で配属された病院がきっかけだった。
「当時、医師や看護師、検査技師などの専門職の友人ができました。彼らの多くが10代でキャリアを決めて、進学し、働いています。僕自身は将来について何も考えず大学へ進んだので、意識の違いに驚きました。しかし専門職に就くと異業種への転職は稀。もっと社会のことを知りたいと思っている人もたくさんいたんです」。
専門職の友人の本音を聞き、学生向けに世の中にはどんな仕事があるのかを教え、仕事の選択肢を増やすキャリア教育がしたいとの夢が芽生えた。
「経験も資格もなかったため、まずは今の職場で経験を積もうと異動を希望。2年後に念願叶い人事部へ。そして教育に携わるなら教育のプロになろうと教員免許を取ることにしました」
通信制の大学に入学し、4年かけ取得した丹羽さん。その後、キャリア教育に力を入れているパーソルキャリアへ転職した。
「今は社内副業で学生のキャリア教育にも携わっています。本業のキャリアアドバイザーは、人の人生を左右する責任のある仕事。求職者と面談する際には、自身の経験からも、やりたいことがあるなら、まずは行動し、勉強することを勧めています。また、その方の状況を聞き、総合的に考えたうえで最適な答えを一緒に出せるようにしています。日々の仕事から学べることはたくさんある。僕自身も夢のために今も学びの最中です」
一般事務 → エンジニア
“長く働く”を見据えて辿り着いたITの専門職
社員のPCをセットアップしたり、社内ネットワークの構築や保守、運用を担ったり。商社に籍を置く北川雅子さんは、企業活動の基盤となる情報システムを一手に引き受ける社内のキーパーソンだ。
「IT業界では新しい技術や製品がどんどん登場するので、覚えることが尽きなくて(笑)。日々必死に格闘しています」。
キャリアのスタートは一般事務。子育てによるブランクを経て仕事復帰した頃、手に職をつけてより長く働いていきたいと考え、専門スキルの習得を志した。
「ネットで調べて見つけたのが情報処理安全確保支援士という資格。IT系では初の“士業”にあたるもので、今後需要が増えていくのではと考えました」
取得のための勉強期間は約1年半。「もともとテクノロジーは苦手だった」が、資格スクールには通わず書籍や過去問などで自力で地道に学習を進めた。「通勤時間にはアプリを使って学習し、週末は腰を据えて過去問を解く、を繰り返しました。時間はかかりましたが、合格できた時は肩の荷が下りましたね」
晴れてエンジニアへの転職を果たしたが、実務でも学びの連続。「知識はあってもいざネットワーク機器を前にするとわからないことだらけ。とにかく触って覚えました」。
転向後3年目を迎え「自分のアイデアで新しい技術を社内に導入できることにやりがいを感じる」という北川さん。今後は「情報システムの仕事がガバナンス寄りの立場でできる資格取得を目指している」というから、向学心に起因する彼女のキャリアアップはまだまだ続きそうだ。
保育士 → ブランディング業務
学ぶことで、自分の視野や可能性が広がる
幼い頃から保育士になることを志し、晴れて夢を叶えた長島愛里香さん。
「保育園ではイベントの装飾物やお便りなどをたくさん作ります。デザインの参考にするため、休日には書店に行って企業のクリエイティブ事例の本を探すのが常でした。本を読む中で、企業のイベント企画などにPR会社が関わっていることを知ったんです」。
偶然の出会いからPR業界に興味を持つようになり、転職を考え始めた。転職エージェントに相談したが、「未経験のため、希望の職種だと現在求人を紹介するのは壁が高いと言われてしまった」という。
まずは一般企業で経験を積もうと思い、土日を利用しインターンとして不動産会社で働きだした。さらにPRプランナーの資格を取得するため勉強を開始。努力の結果、資格を取得し、PR会社への転職も決まった。その後も数社でPRや営業の実績を積みパーソルキャリアに転職。
「人々に“はたらく”を自分のものにする力を」というミッションの実現に向けた取り組みを実施している、ブランドエクスペリエンス統括部に配属される。
「自分の経験とも重なり、会社のミッションに共感して今の部署を志望しました。会社が提供するサービスを通じたブランド体験はもちろんのこと。まだサービスを利用していない方に対して、“はたらくを自分のものにする”という考え方を広めたり、体験機会を作るのが私の業務です。保育士もPRも今の業務も、可能性や魅力を最大限発揮させる仕事。学びを通して視野が広がりいろんな経験を積めていることは人生の財産です」