「韓国の今を誰も知らない!」ポップアップ in ソウルをレポート

2025年4月15日に発売された特集「韓国の今を誰も知らない!」。そのリリースのタイミングに合わせ、4月25日(金)、26日(土)に韓国・ソウルにてポップアップが開催された。韓国のローカルが集まったイベントの様子をレポートする。

photo: Hoontaek Oh(Movie Land), Taekoo Kim(Ascétique) / text: Koji Okano / special thanks: Jinon Kim(TOKYO DABANSA), Choi Hyojeong

1日目「NEW PERSPECTIVE KOREA ~BRUTUSが見た、撮った韓国~」 in アセティック

ソウルでのポップアップの幕開けは、4月25日(金)からスタートした「NEW PERSPECTIVE KOREA ~BRUTUSが見た、撮った韓国~」のオープニングイベントから。「韓国の今を誰も知らない!」で紹介した、韓国・晋州のミュージックバー〈ル・モントレー〉、その母体であるクリエイティブチーム〈アセティック〉がソウルで運営する同名のギャラリーが会場となった。

ここでは4月25日(金)~5月11日(日)、韓国特集取材チームのフォトグラファー・下屋敷和文氏の写真を素材に、〈アセティック〉のデザイナーが特別にデザインしたポスターを展示・販売。本誌未収録の写真が会場に飾られ、販売された。

その会の初日の4月25日(金)に、特集の担当編集者・清水政伸、また〈アセティック〉のメンバーと〈アセティック〉チームが在廊。17時からはオープニングパーティーが開催され、ディスプレイも華やかな〈原形㐦 wonhyeongdeul〉のケータリングフード、〈アセティック〉系列のワインバー〈CALL〉がセレクトしたワインなどが来訪者に振る舞われた。また〈ル・モントレー〉の店主でDJのSagaraxxがブラックミュージックを中心としたDJプレイを披露し、展示会初日の夜を盛り上げる。

会場では「韓国の今を誰も知らない!」も販売。テキストは日本語表記のままだが、多くの来場者が手に取り、購入してくれた。また編集担当の清水と〈アセティック〉代表のハサン氏のトークセッションもあり、熱心に耳を傾けるオーディエンスの姿も目立った。

2日目「NEW PERSPECTIVE KOREA」in〈Movie Land〉

ポップアップ2日目。この日、ミニシアター〈Movie Land〉で開催されたのが「NEW PERSPECTIVE KOREA」というイベント。

ポップアップのチケットにはBRUTUSと〈Movie Land〉がコラボレーションして製作したノベルティ、特集「韓国の今を誰も知らない!」がセットになっており、来場者に配られた。

この会のメインイベントとなったのが、担当編集が実際に取材して感じた韓国の地方都市の魅力について、MoChoonさんと意見を交わすトークセッション。またディスカッション終了後には、編集部がセレクトした韓国の地方を魅力的に映す映画として濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が上映された。

またトークセッションでは、「BRUTUS」という雑誌の特徴、また一冊の「BRUTUS」が完成するまでの工程などを詳細に説明したため、終了後に設けた質問タイムには、雑誌編集という職業についても、来場者から多くの質問が寄せられた。日本に比してマーケットが小さいといわれる韓国の雑誌業界だが、雑誌、編集という仕事への関心の高さが実感されたポップアップとなった。