Love

珍奇植物図鑑。迫力満点なジャングルの塊茎植物「アリ植物」

「カッコイイけど栽培が難しそうだよね……」なんて、今まであきらめていた植物も、LEDライトの進歩のおかげで挑戦しやすくなってきた。そんなLEDライトでの栽培に相性が良い植物たちから、ビザールで魅力的な植物「アリ植物」を集めてみた。

photo: Akira Yamaguchi / text: Shogo Kawabata / special thanks: Akihiro Ito

「アリ植物」とは?

アリ植物はアリと共生関係を持つ植物の総称。主に熱帯地域に分布している。根や茎にドマティアと呼ばれる空洞を形成し、アリなどに棲家(すみか)として提供することで、害虫からの防衛や有機物の供給といった利益を得ている。ミルメコディアやヒドノフィツムなどのアカネ科5属は「アリダマ」と呼ばれる。

ミルメコディア アーチボルディアナ

ミルメコディア アーチボルディアナ
Myrmecodia archboldiana

インドネシア領ニューギニアで、太い根一本で宙吊りになり生長するアリダマ。偶然はがれたわけでなく、この姿で自生する。葉が長く、塊茎(かいけい)上部が膨らみやすいため、株元から傾き、徐々にはがれると想像される。

ヒドノフィツム不明種

ヒドノフィツム不明種
Hydnophytum sp.

塊茎がアメーバ状に横に広がり生長するインドネシア・西パプア州のアリダマ。H. kebarenseの地域変異と思われるが不明。アリダマは同種と思われるものでも地域による特徴がグラデーションのように多彩。