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箭内道彦、エリイ、大根仁「おなやみ相談室」:推しが1人に絞れない

クリエイティブディレクターの箭内道彦、Chim↑Pom from Smappa!Groupのエリイ、映画監督の大根仁が読者のお悩みに答える連載の第228回。見事に三者三様な回答をぜひご覧ください。お悩み相談も随時受付中。前回の「70代の同僚に困惑」も読む。

illustration: sigo_kun / edit: Asuka Ochi

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推しが絞れないのが、最近の悩みです。あの子もこの子もいい子だし、かわいいし、尊すぎて。推しが多いなんていいことじゃんと思うかもですが、グッズを買ったり、ライブに行ったり、お金も時間も平等に推せないので楽しいけど辛い。最近忙しくて、推し活もまともにできてなくて、どうやって絞ればよいでしょうか。(会社員/38歳/男)

箭内道彦 

推しって、改めて素敵な在り方と言葉ですね。広めたい、支えたい、その動機と行動は、僕が広告の仕事に求めることにも通じます。広告することは応援すること。昔、ある番組で「自分が好きなものしか広告したくない」と発言したら「そんなことテレビで言ったら仕事来なくなっちゃうよ」と友人たちが心配してくれました。あなたが幸せにしたい相手、そしてあなたを幸せにしてくれる相手が、合法的に複数いるというのは素晴らしいこと。あなたにできることを無理ない範囲で。相手もきっとそれを願っています。

エリイ

全くわからん。頭であれこれ分析しても、心のパッションは騙せないでしょ。これがこうだからって絞れるのかって、心でしょ。時間は欲しいよな。無駄にiPhoneを見てる時間とか死ぬ時に後悔すると思う。無駄だし、覚えてないもん。死ぬ前に後悔したくないなあ。今、決めた。目標とかあるんですかって聞かれたりして今まで何にもなかったけど、iPhoneで無駄な時間やめるってこと。推し活もケータイの時間やめたら増えるのでは。iPhone見てても使いこなしてないし、使い方も調べないし推してないもんな。

大根 仁

NHKのチコちゃんで「なぜ誰かのファンになるのか?」という疑問にどこかの大学教授が「キッカケは様々だが、推し活が進むにつれ最終的には“自分はこれでいいんだ!”と思えるようになるから」と答えていました。おおむねその通りかと思いますが、一度もアイドルにハマったことがない僕は「結局、宗教と一緒じゃね?」とも思いました。いや、気持ちはわかるんですよ。ただ“身内や他人に迷惑さえかけなければ”という前置きを心がけていれば構わないんじゃないですかね。昨今の宗教問題に関しても、そう思います。

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