GRIS(グリ)
グルメサイトでは「中華」という括りになっているが、それを鵜呑みにしては大きな損をする。店主の小野夫妻に、このエリアの名店を教えてもらい過ぎたので、他に行く時間をつくるための解決策として、開店直後の午後3時に行き、遅い昼食もしくは早過ぎる夕食を食べるという手を思いついた。この時間帯は店内の光がとても美しく天国みたいに思える。
french gaucher(フレンチゴーシェ)
おいしい肉が食べたくなったらここへ行く。シェフの小鹿さんはたしか狩猟免許も持っていたはずで、ジビエ料理も得意だ。はじめてここへ来た日に出していただいたワインについて改めて尋ねたら、ブルース・ガットラヴの〈10Rワイナリー〉のものとのこと。
〈二番通り酒店〉を教えてもらったことにも感謝。いまやぼくが札幌へ行く大きな理由のひとつは、北海道産のワインを飲むことでもあるので、頭が上がらない。
茶月斎(ちゃげつさい)
店に入ると長いカウンターの奥にミラーボールが見える。何故それが取り付けてあるのかを尋ねるほど、まだ店主の小蕎さんとは言葉を交わしていないけれど、その理由を教えてもらう日もそう遠くはないはず。先回はカマスのパリパリ焼きが素晴らし過ぎて、最後に担々麺を頼むのを忘れてしまった。
ワインは〈二番通り酒店〉店主が、カウンター横にある冷蔵庫の中に並べていくそうだ。丁寧な解説文を読んで自分で選ぶ。
ジンギスカン アルコ
ラーメン店〈一徹〉の脇の細長い廊下の奥にあるジンギスカンの店。ジンギスカンが食べたくなったらこれからはここにしか行かない。他の客が食べていた羊の筋肉の煮込みもおいしそうだった。ちなみにこの場所はもともと〈富公〉だった。
『さっぽろ狸小路グラフィティー』によれば〈一徹〉は〈富公〉に憧れていた人が開いた店だそう。そんな歴史を知ってしまったから〈一徹〉にも近いうちに行かねばならない。
Quenelle(クネル)
ぼくはフランスのリヨンという街が好きだ。だからリヨンの伝統料理「クネル」を店名に冠したこの小さなフランス食堂には、訪れる前から親密さを感じていたし、行ってみたら昔からの知り合いのように思えた。
シェフの屋木さんは〈コート・ドール〉出身だから、赤ピーマンのムースは絶対に頼むし、カスベ(エイの鰭)を使った料理のおいしさにも唸ってしまう。店を開いてもう十数年。