カメラを通して世界を見ることで、クリエイティブなものが生まれる
カメラを毎日持ち歩き、日々写真を撮っているという落合宏理さん。スマホでも高画質な写真が撮れる今、カメラに望むものとはなんだろう。
「僕にとって、カメラを手に取ること、カメラを通して日常を見ること、撮影しようと思えることがすごく重要。そこに初めてクリエイティブなものが生まれるから。機能やスペックは後からでもいいんです。レンズを通して見る友達との関係性など、何かしら新しい発見があります。自分が必要としていること、好きなことを再認識させてくれるし、教えてくれる。それがカメラの魅力だと撮る中で感じています。美しいと思ったものは必ずカメラで撮りたい」
そんな落合さんにこの秋発売のNikon Z fを使っていただくことに。
「ここまで本格的なカメラを持つのは初めて。程よい緊張感もあって新鮮でした。まずはデザインの良さ！完成度を極めたメカニカルなデザインに惹かれます。実際に触っていくと、シャッターを切る時に感じる圧力や硬さ、ダイヤルを回す時のカチッカチッという機械音やリズムにも感動しました。一つ一つが“あ、これがカメラだ！”という手応え。手にすると背筋がピンと伸びるような、写真を撮るいいスタートが切れるような、そんなことを感じました」
Nikon Z fは、フィルムカメラの名作「Nikon FM2」にインスパイアされた伝統的でアイコニックなデザイン。シャッターを切る瞬間やダイヤル操作の際、指先に感じる機械の感触を楽しみながら撮影できるのも魅力。 
Nikon Z fを携え、愛用の自転車に乗って撮影にトライ。メカニカルなZ fは、カジュアルな着こなしにも馴染む。バリアングル式画像モニターはタッチパネル機能を搭載。瞬時にピント合わせやシャッターを切ることができる。
落合さんが初めて撮影して感じたモノクロームの奥深さ
プロダクトとしての完成度に期待が高まる中、Z f最大の特徴であるモノクロ撮影にトライしてもらった。
「羽田からの帰り道、渋滞で目にした夕焼けの風景を残したくて、車の中から撮影。夏の終わりの燃えるような夕日と雲がモノクロームで表現できていると思います」 
「外苑の歩道橋から撮影した一枚。フェンスの金網と道路を走る車の重なりがグラフィカルなレイヤーとしてくっきりと現れ、いつもの風景が新鮮に見えてきますね」 
「自分の作品を撮りたくて2024年春夏のパリコレで発表したジャケットを。古着のモーターサイクルジャケット6着を解体して再構築したワン＆オンリーの一点物」
「今までは難しそうな気がしていたんです。でも、初めて使わせていただいて、モノクロならではのコントラストと美しさに驚きました。特に空を撮った時。青ではない空の色の中で、雲の重なりや陰影の美しさ、普段は見落としていたものがくっきりと姿を現した。ブラック＆ホワイトの深さ、濃度のグラデーションなど、とても美しい写真が撮れたと思いました。自分が伝えたいことを今までとは違う視点から表現できる。自分がこの写真を撮れたんだと思うと嬉しいですね」
「空を撮るのは少し気恥ずかしいけれど、好きな街で改めてレンズを向けてみる。青ではない空の奥行き。新しい何かを見つけたい時、モノクロームは新鮮ですね」 
「休暇で訪れたチェンマイの地獄寺。タイを象徴するデコラティブなものが山積みになっていて、朽ち果てた表情も面白い。ゴールドの龍の雰囲気も出てますよね」 
「チェンマイから車を走らせて6時間。山岳民族の村の小さな商店街と屋根から差し込む光の美しさを残したくて。新たな発見はクリエイションに繋がります」
Z fで今後撮ってみたいものは？
「ファッションデザイナーとして、自分の作品を自らの手でカメラに収めたい。日常の瞬間や旅、感動したものを撮ることも、僕にしかできないと信じて続けていきたい。どれだけリラックスして撮れるかが勝負かなと思っています」
