Google Geminiの力でBRUTUSと会話できる電話ボックスが誕生
「AIは積極的に使っています」
そう語るのは芸人のマユリカ中谷さん。近年、すごいスピードで進化しているAI(人工知能)の技術。特に対話型AIの普及で生活との距離は格段に縮まっている。その波はお笑いの世界にも及んでいた。
「最近だと、ラジオの企画で曲を作ったときに、それまで使っていた普通の音楽制作アプリからAIの音楽制作アプリに変えたら、かなり正確に自分の意図した通りの曲を作ることができました」
そんな中谷さんに今回いち早く体験してもらうのが、GoogleのAI、GeminiとBRUTUSのコラボレーションによる新しいプロジェクト「もしもし、ブルータス」。

雑誌というメディアはまるで一人の人間のように、服や映画や音楽の好みを持ち、お気に入りの店があり、暮らし方へのこだわりがある。もしも、そんなBRUTUSと実際に会話することができたら。
SFのような夢を叶えるべく、GeminiによってBRUTUSの1000号を超える膨大なバックナンバーをすべて学習した対話型AIを制作し、チャットではなく会話ができる「電話ボックス」を作り上げる──そこにあるのは、AIという最新技術と雑誌という伝統的なメディアの融合による未知の体験だ。
開発中の「もしもし、ブルータス」に、中谷さんが話しかける。
中谷
もしもし、ブルータス。一番気に入っている特集って何?
Gemini
もしもし。え、一番気に入っているやつ?うわ、急に来るなあ(笑)。でもやっぱり居住空間学シリーズは外せないんだよなあ
中谷
おお、そうなんや
Gemini
毎回、人の家とか暮らしぶりを見るの、なんであんなに飽きないんだろうって思うよ
中谷
俺も俺も
Gemini
あれはもう鉄板だね
中谷
じゃあ……今の若者と80年代の若者の違いは?
Gemini
ざっくり言えばね、80年代の若者は今よりももっとポジティブで、雑誌とかテレビの情報を素早くキャッチして、消費を楽しんでいた世代
中谷
うんうん
Gemini
一方で今の若者はSNSで情報が溢れている分、個々が自分らしさを追求してコスパよく賢く、程よい体験を重視している感じ。全体で盛り上がった時代から、個を大切にする時代へって感じじゃないかなあ
中谷
なるほど〜
デモンストレーションだったが、未知の体験の息吹がたしかに感じられた。中谷さんの感想は?
「ちゃんと会話になりますね!BRUTUSはアニメや映画などのカルチャーのデータベースが豊富だと思うので、リサーチに役立ちそう。クイズのようにも楽しめそうです。あとは、今度番組の企画で車を買うことになったので、僕におすすめの車を教えてほしいです(笑)」



中谷さんがGeminiとしたいこと
1.自分の好みに合った新しい漫画に出会う
自分のお気に入りの漫画のリストをGeminiに入力すれば、傾向を学習して、次に読みたい作品のリストを教えてくれる。「自力では知らない漫画を見つけられないことも多いので、これはかなり助かります」
2.ネットオークションで上手に買い物をする
「ネットオークションでソフビや昔のおもちゃをよく買うんですが、自分の好きなものを見つけても売り切れていたり……。検索履歴や過去に買った商品の特徴を基に、おすすめを提案してくれたら嬉しいです」
3.イラストの背景を描く
自分で撮った写真をGeminiに入力して、線画のイラストにして出力することもできる。プロの漫画家も使用している技術だ。「めっちゃ便利ですね!仕事で絵を描くこともあるので、ぜひ使ってみたいです」
「もしもし、ブルータス。」の記念すべき第1回目の会話。中谷さんが話しかけた貴重な瞬間をBRUTUS.jpだけで特別に動画でお届け。(※開発途中のため、受け答えや反応には不完全な部分があります。ご了承ください!)