Love

金工家・中村友美も、猫飼い。「猫を愛すると世界も愛せる」タン

いつだって猫は、家族であり、親友であり、かけがえのないパートナーである。猫を愛してやまない金工家・中村友美さんに、自分にとっての愛猫の存在と、相棒との愉快で温かな暮らしについて聞きました。

photo: Yuka Uesawa / text: Neo Iida, Shoko Yoshida (Nakamura)

猫を愛すると、世界も愛せる

猫との暮らしに憧れていた私は、前髪のような毛と背中の黒丸がかわいいこの子を、保護猫活動をしている知人から2022年にお迎えしました。気高くツン、だけどおしゃべりで甘えん坊。

元野良猫で最初は人馴れしていなかったけど、徐々に信頼関係を築き、感動と驚きと深い愛情をもらう豊かな日々を送っています。でも涙の思い出も。迎えてすぐの頃に脱走して8時間見つからず……。夜も更けて、戸を少し開けて玄関で寝ようとしたら、外に置いたエサを噛む音が。そこには、埃だらけの愛おしいタンがいました。

こんな、寿命が縮まる思いもしましたが、無垢で気ままなタンを見ていると、鳥や虫など生き物すべてに対する優しい気持ちが芽生えます。猫を愛することは、世界を愛することにも繋がるのですね。

猫
女友達のような存在のタン。「人間に換算すると、5年後にちょうど私の年齢と重なるので、同い年になるのが楽しみです」