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知る人ぞ知る、北アルプス美食のゲストハウス。長野・大町市〈カスケサード〉

食事を目的に滞在したいオーベルジュやホテル。グルメはやっぱり旅に欠かせない要素だ。ごはんだけでなく、おもてなしや空間もおすすめの宿をピックアップ。暮らすように過ごしたい、そんな気分にも応えてくれる。

photo: Norio Kidera / text: Rie Nishikawa

〈KASUKE 3rd〉(大町市/北アルプス)

透明度が高く静かな木崎湖畔に面した、ヨーロッパのプライベートコテージのような雰囲気。長野で40年以上、オーベルジュを運営してきた三谷さん夫妻が3軒目としてオープンさせた2部屋だけの小さな宿である。地元の野菜やフルーツをふんだんに使用した料理は評判を呼び、食のプロも長年通うほどだ。

長野〈KASUKE 3rd〉客室
ダイニングの一角。どこをとっても絵になるインテリア。

この日はイチジクのロースト、モッツァレラのスープ仕立て、真鯛とアスパラの昆布〆、青リンゴとイワシのパテドカンパーニュなど、デザートを含め9品のメニュー構成。

「今私たちが食べたい料理をお出ししています。ワインに合う食事からスタートし、最近はだんだんとシンプルになってきたかもしれません」と恭子さん。

またデザインの仕事をしていたお2人のセンスでコーディネートされた空間も楽しみの一つ。ショップを併設し、イギリスで買い付けたアンティークや雑貨は販売も。ここでは時間とともに移りゆく風景を楽しみながら湖畔を散歩したり、のんびり過ごしたりするのがおすすめという。まさに暮らすように滞在することが可能なのだ。

長野〈KASUKE 3rd〉朝食
ディナーメニューより。テーブルセッティングも素敵。