ラーメン大学(上田市/上田)
「最終学歴はラーメン大学です」というのは、長野県的おやじギャグ。それほど県民に浸透している〈ラーメン大学〉は、もとは全国展開するチェーン店だが、長野県にフランチャイズ店が多くあることから県民のソウルフードのような存在になっている。
誕生のきっかけは、東北信地域でレストランチェーンを営んでいた創業者が東京の親戚を訪ねた際に食べたラーメンの味に感激したこと。長野での展開を働きかけ、1971年に上田市に1号店ができ、一時は県内に60店舗余りあった。醤油ベースで細麺の中華そばが主流の時代に太麺の味噌ラーメンが大人気に。
テンホウ(諏訪市/諏訪)
一方、中南信地域を軸に展開してきたのが、諏訪発祥の〈みんなのテンホウ〉だ。1956年、時代を見据えた女性創業者が温泉旅館業から業態転換を図り、都内の有名中華料理店で単身修業。秘伝のレシピで地域初の餃子店を開業したのが始まりだ。
地域に根ざした店作りで着々と出店を増やし、今や県内32店舗。“お袋の味”を目指し、土地や客層に応じて店ごとに味加減を変えているのもユニークな特色だ。