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宮脇 誠、森田幸生のコーデュロイのマイ・ルール

伝統的な素材ながら、そこにあたたかみのあるコーデュロイは冬の定番アイテム。〈宮脇モダン〉店主・宮脇 誠さんと〈N&N STORE〉店長・森田幸生さんに、惚れ込む一着を聞いた。畝(うね)の太さや配色などのマイルールにも迫る。


本記事は、BRUTUS「GOOD STYLE for Mr. BRUTUS 冬のあたたかい服。2024-25 A/W」(2024年9月17日発売)から特別公開中。詳しくはこちら

photo: Go Tanabe / edit: Keiichiro Miyata / props: AWABEES

宮脇 誠のマイ・ルール

シャツと革靴を合わせて、休日のお出かけ着に

Tシャツやスエットにカーゴパンツという格好が普段着の私にとって、光沢のあるコーデュロイパンツは特別なものなんです。幼少期から、休日のお出かけ着の定番パンツとして生活に染みついていて、当時は「膝をつくな」とよく父親に怒られました。だからか、こんなに柔らかくて心地よい素材なのに、穿くと背筋が伸びるような程よい緊張感が今もあります。

大人になってからは、友人宅にお呼ばれした時やかしこまった食事会には、私なりの心遣いとして、白シャツや革靴を合わせて穿いていくことが多いです。できるだけきれいな状態を維持できるよう、大人になった今でも膝がこすれないように心がけて大事に付き合っています。

Dries Van Noten
パリに住んでいた頃から穿いている〈ドリス ヴァン ノッテン〉のコーデュロイパンツは10年来の相棒。シックな黒の細畝(ほそうね)を選ぶことで、コーデュロイの持ち味である上品な顔立ちを際立たせている。生地の表面は摩擦による劣化はほとんどなく、今も滑らかな光沢のある美しい表情のまま。

Coordinated Items

必ずシックなアイテムを合わせる

宮脇さんにとってコーデュロイパンツはカジュアルでありながら品格を出すもの。〈ANGLAIS〉の白シャツや米軍のサービスシューズ、90年代の《ロレックスGMTマスター》でドレスアップがマイ定番。

森田幸生のマイ・ルール

自然の中でも馴染む、ワーク由来のアイテムを添える

仕事柄〈ニート〉のパンツをよく穿くのですが、それ以外はほぼコーデュロイパンツで過ごしています。保温性だけでなく吸湿性も高いから通年のユニフォームとして最適だし、ワークパンツのようにタフで使い勝手がいい。都会のサーファーにも荒野で生活する人にも親しまれてきたことが証明するように、街のすぐ横に海や山が広がる淡路島のロケーションにはぴったりでした。

同様の考えで、足元はモカシン。冬はベージュデニムのハーフコートを着たアメリカンクラフト全開な装いなら、このまま趣味の釣りにも行ける。ただ、山男みたいにならないように、シャツはイタリア製の〈バーグファベル〉で。これが最近のお決まりのパターンです。

Dockers®
サーフブランドからヴィンテージまで20本以上所有するコーデュロイパンツの中でも特に思い入れが深いというのが、90年代の〈Dockers®〉。人生初納車のタイミングで当時の愛車「ランドクルーザー」に合わせ、レジャーで映えるストライプ柄を購入。以来、愛用し続けてもうすぐ10年選手に。

Coordinated Items

パンツに合わせて、履き分ける

コーデュロイパンツにモカシンを合わせるのがマイ・ルール。柄パンには黒の〈クオディ〉を。ブラウン系なら、足元はベージュの〈ユケテン〉、ショーツの時は、焦げ茶色の〈クオディ〉が多くなるそう。
左から、飯田康貴、トロピカル松村、山田 陽、西野裕人、森田幸生、宮脇 誠
GOOD STYLE for Mr.BRUTUS 冬のあたたかい服。2024 A/Wのバナー