自らの手で探す神様の小石
大阪市住吉区の住吉大社では、「五大力」と書かれた小石をいただく風習があります。この石は「体力・智力・財力・福力・寿力」の5つの力を授かるとされ、心願成就の御利益があると人々に親しまれてきました。

授与は境内の五所御前という、約1800年前に神功皇后が住吉大神を祀(まつ)る場所として最初に定めた創建の地と伝えられる神聖な場所で行われます。
参拝者は垣内に手を伸ばし、敷き詰められた多くの玉砂利の中から「五」「大」「力」と筆で書かれた石を自ら探し出します。見つけた石は「五大力守袋」を授与してもらい、そこに納めて持ち帰ります。
願いが叶った際には、持ち帰った3つの石に加え、新たに自ら「五」「大」「力」と書いた石を加えた6つを「倍返し」するのが習わしで、今も大切に受け継がれています。
