琵琶湖の恵みを象徴する貝の形をした絵馬
滋賀県大津市にある建部(たけべ)大社は、約1900年の歴史を誇る古社です。熊襲(くまそ)兄弟を倒し、また東夷を平定し、30歳で能褒野(のぼの)で亡くなった日本武尊(やまとたけるのみこと)を祭神とし、日本武尊の父である景行天皇が、尊を称えて建部を定め、それが起源となりました。そうした歴史的背景から、武運長久や開運、厄除けの御利益があるとされ、多くの参拝者が訪れています。
また、建部大社では、ほかにはないユニークな絵馬が授与されています。それがこちらの貝の形をした絵馬です。貝は閉じることで内部を守ることから、災いを避け、幸福を守る象徴ともされているため、厄除けや家内安全を願って奉納されます。二枚貝は両面が対になることから、良縁を願う参拝者にも好まれます。
古来、瀬田川の恵みを象徴するものとして神聖視されている貝の絵馬は、琵琶湖に隣接する建部大社らしい授与品です。