昔ながらの手描き鯉のぼり
かつては、多くの家庭で揚げられていた空を泳ぐ鯉(こい)のぼり。その由来は、江戸時代の武士が端午の節句に跡継ぎの立身出世を願って家紋の入った幟(のぼり)や吹き流しを飾った習慣にさかのぼります。
それが庶民の間にも広がる中で、「黄河にある龍門と呼ばれる急流を昇り切った鯉は龍になる」という中国の故事が取り入れられ、鯉の形をした幟を揚げるようになりました。明治頃までは和紙で作られており、布製のものが主流となったのは戦後しばらくしてからだそう。
現在は住宅事情などから大きな鯉のぼりを揚げることも少なくなり、小型の鯉のぼり玩具を飾る家庭が増えています。その一つがこの〈手描き鯉のぼり 三池〉の手のひらサイズ鯉のぼり。和紙を貼り合わせたものに、手描きで絵付けをする昔ながらの製法ながら、サイズは現代風となっており、人気となっています。