陰陽五行説の宇宙を表す佐世保の喧嘩独楽
![みやげもんコレクション:佐世保独楽](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2023/05/miyagemon_29_main-1600x1600.jpg)
長崎県佐世保市を代表する郷土玩具の「佐世保独楽(こま)」。通称「ラッキョウ型」といわれる重量感のあるフォルムで、独楽の先に付いた剣と呼ばれる鉄の軸を上にして投げるとひとりでに立ち上がってくるという珍しい独楽です。
独楽を彩る色とりどりのストライプは「陰陽五行説」の影響を受けていて、青(緑)、赤、黄、白(生地の色)、黒の5色で宇宙を表しています。かつて、旧通商産業省の日本手工芸品対米輸出推進計画のために来日したラッセル・ライト調査団に、日本を代表する民芸品として称賛され、ニューヨークの展示会にも出品されています。
別名「喧嘩独楽」とも呼ばれ、「息長勝問勝競(いきながしょうもんしょうくら)べ」という独特の掛け声とともに一斉に独楽を回して誰が一番長く回るかを競い、その最下位から再度独楽を回し、下位から順にそこに独楽を当てて遊びます。
![みやげもんコレクション:写真左/節句飾り用の独楽なども並ぶ店内](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2023/05/miyagemon_29_image.jpg)