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みやげもんコレクション:這子人形(埼玉県/鴻巣市)

旅先で出会ったら、ぜひともお供に連れて帰りたくなる郷土色豊かな玩具や縁起物などの「みやげもん」たち。Google Mapで全国のコレクションが見られる「みやげもんマップ」も。

edit: Shogo Kawabata

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鴻巣の地名の由来にもなったコウノトリ伝説

みやげもんコレクション:這子人形。男女あり各600円
這子人形。男女あり各600円(鴻神社 TEL:048-542-7293)

埼玉県鴻巣(こうのす)市には、その地名にまつわる伝説が残っています。その昔、この地には「木の神」と呼ばれている大木があり、人々は「神の木」として崇めていました。しかし、その木は供え物をしないと災いを起こすので、人々は困ってもいたのです。そんな時、コウノトリがやってきて、神の木に巣作りをし、産卵しました。すると大蛇が現れて、卵を食べようとしましたが、コウノトリは大蛇に立ち向かい、見事に撃退したのです。

その後、木の神も災いを起こさないようになったことから、木の下にお宮を作り、土地の守り神としました。いつの頃からか、コウノトリが巣をかけた場所、としてこの地が「鴻巣」と呼ばれるようになったそうです。そして、その木の下のお宮は〈鴻(こう)の宮〉と呼ばれるようになりました。

これが現在の〈鴻(こう)神社〉です。コウノトリは子授けの御使いとしても知られることから、鴻神社には様々な子宝祈願の縁起物があります。中でも平安時代より伝わる「這子(ほうこ)人形」は有名で、子供が生まれたときにそばに置き、病気やケガ、そのほかの天災を代わりに受けてくれる身代わりのお守りです。

写真左上/コウノトリの御神像。左下/御朱印帳にもコウノトリがあしらわれている。(埼玉県/鴻巣市)
左上/コウノトリの御神像。卵の御神塊に手をかざして安産を祈願する。左下/御朱印帳にもコウノトリがあしらわれている。

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