遠藤周作(作家)
屈辱感をかみしめられることは挫折のもたらす一番大きな効用だ。
『毅然として死ねない人よ。それでいいではありませんか。』
(中略)
挫折のない人生などはない。
言いかえれば、挫折があるから人は生き甲斐ではなく、生きる意味を考えるようになるのだ
(海竜社)
山口瞳(作家)
私にとって『勉強すれば偉くなる』とか『勉強すれば上達する』ということよりも『いくら勉強しても上手にならない人もいる』ということのほうが、遥かに勇気をあたえてくれる
『男性自身 木槿(むくげ)の花』
(新潮文庫)
黒澤明(映画監督)
つまらないと思うものでも、一生懸命やってみろ、と。
『夢は天才である』
一生懸命やってりゃおもしろくなってくる。
おもしろいから努力しちゃう
(文藝春秋)
やなせたかし(漫画家・絵本作家)
ぼくのように、あまり才能に恵まれていない者はゆっくりと走ればいい。
『もうひとつのアンパンマン物語―人生はよろこばせごっこ』
『あきらめるな!』と自分を叱咤しながら眼の前一メートルぐらいの地面だけ見て走り続けるというやり方です
(PHP研究所)
星新一(小説家)
無から有をうみだすインスピレーションなど、そうつごうよく簡単にわいてくるわけがない。
『気まぐれ星のメモ』
メモの山をひっかきまわし、腕組みして歩きまわり、溜息をつき、無為に過ぎてゆく時間を気にし、焼き直しの誘惑と戦い、思いつきをいくつかメモし、そのいずれにも不満を感じ、コーヒーを飲み、自己の才能がつきたらしいと絶望し、目薬をさし、石けんで手を洗い、またメモを読みかえす。
けっして気力をゆるめてはならない
(角川文庫)
浜口雄幸(政治家)
明日伸びんがために、今日は縮むのであります
城山三郎『男子の本懐』
(新潮文庫)
小倉昌男(ヤマト福祉財団理事長)
何かを断るとき、あるいは相手の考えを変えさせたいときほど、相手のまたぐらに足を突っ込むぐらいの覚悟で間合いをつめたほうがいい
『「なんでだろう」から仕事は始まる!』
(PHP研究所)
大滝秀治(俳優)
自信の上に自惚れがある。
『長生きは三百文の得』
謙虚の下に卑屈がある。
(中略)
自信と謙虚のあいだでもって、一生懸命やっていればいいんじゃないかと思うんです
(集英社クリエイティブ)
長嶋茂雄(巨人軍終身名誉監督)
ワーストはネクストのマザー
『年がら年中 長嶋茂雄』
(ベースボールマガジン社)
筑紫哲也(ジャーナリスト、ニュースキャスター)
この国の歴史のなかで、何を残し、何を捨ててもよいから、これだけはあなたたちが引き継いで欲しくはないと私が思い続けて来たもの、それが『KY』に凝縮している思考なのです
『若き友人たちへ―筑紫哲也ラスト・メッセージ』
(集英社新書)
植村直己(冒険家)
人の意見も、とうぜん重視しなければならないが、その意見にしたがってばかりいては何もできない。
『青春を山に賭けて』
人にいわれてやめるのではなく、自分で実際に直面して肌で感じとり、それでできないと思ったらやめ、できると思ったらやるべきではないか
(文春文庫)
米長邦雄(棋士)
人生の要諦は、いかに勝つかではなく、いかに負けるか、なのだ
『不運のすすめ』
(角川書店)