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約41万点の蔵書から見つけたお宝!国内最大マンガ図書館のイチオシ資料

明治大学〈現代マンガ図書館〉と〈米沢嘉博記念図書館〉は、マンガ関係資料としては日本最大級の約41万点(!)という蔵書数を誇る施設だ。今はなかなか入手できない“お宝”資料も保管されている。今回は特別に、イチオシを選んでもらった。

text: Akiko Yoshikawa

〈米沢嘉博記念図書館〉のおすすめ資料2選。
黄金時代の『ジャンプ』、庵野秀明責任編集の同人誌

週刊少年ジャンプ』
「あの作品と同時期に連載してたんだ!」と盛り上がる。

米沢嘉博記念図書館所蔵の『ジャンプ』
左/『週刊少年ジャンプ』No.34(1997年8月4日号)、中/『週刊少年ジャンプ』新年1・2号(1987年1月1日号)、右/『週刊少年ジャンプ』 第51号(1984年12月3日号)

「今でも人気を維持し続けている『ドラゴンボール』、『ジョジョの奇妙な冒険』、『ONE PIECE』の記念すべき連載1話目が掲載された週刊少年ジャンプです。マンガの内容はもちろん単行本でも読むことができますが、当時、どんな連載が同時に掲載されていたかを網羅的に見られるのは雑誌資料の魅力。

『ドラゴンボール』の1話は、『きまぐれオレンジ☆ロード』や『ハイスクール!奇面組』と並んで掲載。『ジョジョの奇妙な冒険』は、『聖闘士星矢』や『CITY HUNTER』、『ONE PIECE』は、『地獄先生ぬ〜べ〜』や『るろうに剣心』などと同時期の連載です」(〈米沢嘉博記念図書館〉スタッフ・三崎絵美さん)

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア友の会
押井守ら錚々たるメンバーが揃った伝説の同人誌。

「責任編集が庵野秀明さんの、今となっては伝説の同人誌です。ガンダムファンのクリエイターに声をかけ、寄稿やインタビューの形で『逆襲のシャア』をひもといています。同人誌といっても、登場しているクリエイターは今や日本のアニメ業界を代表する方々が多数。とても貴重な一冊です」(三崎さん)

〈明治大学 現代マンガ図書館〉のおすすめ資料2選。
『AKIRA』連載第1回、石ノ森章太郎の芸術的作品

『週刊ヤングマガジン』
名作「AKIRA」を雑誌で読む!

現代マンガ図書館所蔵の『週刊ヤングマガジン』
『週刊ヤングマガジン』No.24(1982年)

「日本SFマンガとして世界でも人気の高い、大友克洋さんの代表作『AKIRA』の新連載が掲載されたヤングマガジンです。単行本ではみなさんご覧になっていると思いますが、雑誌に掲載された形で見ることはなかなかないのではないでしょうか?」(〈明治大学 現代マンガ図書館〉スタッフ・信濃潔さん)

石ノ森章太郎(当時は石森章太郎名義)『ジュン
静かで美しい画面構成を味わう。

石森章太郎『ジュン』。左/虫プロ商事(1968年刊)、右/朝日ソノラマ(1975年刊)

「この作品は、虫プロ商事が発刊していたマンガ雑誌『COM』に連載されていたものです。“まんがエリートのためのまんが専門誌”がキャッチフレーズで、この雑誌から巣立った漫画家も数多くいます。

『ジュン』は、台詞がほとんどなく、絵とコマの流れだけで構成されていて、1968年刊の方は函付きの上製本で、グレーの紙に印刷されていて、アートのような作品に仕上がっています。のちに朝日ソノラマから復刻されました。こちらも今となっては貴重な資料です」(信濃さん)