Maison Margiela「The Dearest」Vol.3 写真家・三部正博

〈メゾン マルジェラ〉を愛する3人が、私物と新作をミックススタイリング。大切に着続ける服への思いも聞きました。3人目は、写真家の三部正博さん。

photo: Masahiro Sambe / styling: Michio Hayashi / text: Itoi Kuriyama

「仕事柄重い機材を運ぶことも多く、動きやすい方がいいので」タフなミリタリーやワークウェアを愛用する三部正博さん。その点、7年前に購入した〈メゾン マルジェラ〉のジャケットは理想的だった。

「車の乗り降りの時に邪魔にならない丈の長さも気に入りました。ハイブランドの服は高価なので丁寧に扱いがちですが、これはコットンだし、ラフに普段使いした方がかえって良さそう。汚れてもそれが味になるはず、と勝手に解釈しています」

椅子に座っている三部正博さん
デニムシャツ243,100円、ジーンズ174,900円(共にメゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス TEL:0120-934-779)。好きなデニムオンデニムのスタイルに、2018年のジョン・ガリアーノによる初のメンズコレクションのジャケット(本人私物)。

ただ、年を重ねたことでダメージ具合には気を使うように。「若い頃はボロボロの服でも成り立っていた気がしますが、40歳を過ぎると肌とのバランスなども相まってみすぼらしく見えてしまいかねない。でも、〈メゾン マルジェラ〉のエイジング加工には品格が感じられるので今でも手に取れそうです」

袖にパッチがあしらわれているウールのセーター(中央)、友人がプレゼントしてくれたセーター(左と右)
袖にパッチがあしらわれているウールのセーター(中央)348,700円(メゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス)。左と右は、知人が「きっと似合うはず」とプレゼントしてくれた(共に本人私物)。

仕事道具であるカメラは、新品よりも中古を選ぶことが多い。「昔のフィルムカメラは、使っているうちに黒い塗装が剝げて真鍮(しんちゅう)があらわになることも。単純に見た目のかっこよさもありますが、いろんなものをたくさん持っているよりも、限られたものを大事に、手直ししながら使い続ける方が素敵だなと思いますし、そうありたいです」

一方で、自身の作品については過去にはとらわれないようにしている。「過去の作品を見ないようにしているわけではないのですが、明日撮る写真の方がより良いはずだと信じているんです」

Maison Margiela「The Dearest」Vol.1 ミュージシャン・山口一郎

Maison Margiela「The Dearest」Vol.2 スタイリスト・林道雄

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