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人の数だけ、愛のかたちがある。読者が選ぶ、#私のベストラブソング

あなたの大切なラブソングは何ですか?大切なワンフレーズは何ですか?その曲を口ずさむとき、誰を思い浮かべますか?現在発売中のBRUTUS「特集 ラブソング」と連動して実施した読者アンケート。その結果を大公開!

text: BRUTUS

現在発売中のBRUTUS「特集 ラブソング」はもう読んでいただけましたか?本誌では、音楽を知り尽くした最高の聴き手たちに、今こそ聴きたい100曲を厳選してもらいランキングにしてご紹介しました。

BRUTUS.jpでは、そのスピンオフ企画として10月13日から19日まで読者アンケートを実施。300を超える曲が集まった中で、最も票を集めた楽曲ベスト5と、そのエピソードを発表します。

まずは、惜しくもベスト5に入らなかったものの、たくさんの票が集まった楽曲の中からそのほんの一部を公開!

キラキラ/aiko

学生時代に憧れだった先輩が、僕のために歌ってくれた思い出の曲が、aikoさんの「キラキラ」です。「羽が生えたこと」「深爪した事」「シルバーリングが黒くなった事」の3言で、世界のすべてを言い表したaikoの歌詞の凄さは、聴くたびに打ちひしがれます。/たわわちゃん(42歳)

Prema/藤井風

誰かを、何かを愛することは自分を愛せて初めてできること。この歌は「きみ自身が愛そのもの 私自身が愛そのもの」と歌い上げる藤井風の究極のラブソングだと思うのです。/くもみん(53歳)

慕情/サザンオールスターズ

10年前の夏、本当に本当に好きだった女の子と多摩湖に行きました。彼女はその数ヶ月前に愛する人に先立たれて自分も後を追ってしまおうかと考えるくらいの状況でしたが、僕の前ではそれを見せないように振る舞っていました。広い湖を前にその話をひと通り聞いたあと、湖面に沈んでいく夕陽を何も言わずに二人で見つめていました。一人になった帰り道、この曲を聴きながら、亡くなった彼を忘れられない彼女の心の中に自分が入る余地はないんだなと感じました。この曲の舞台は湖というより海だと思いますが、この曲を聴くたびに過ぎ去った恋とあの時の湖面に映る夕陽がぼんやり思い出されます。/エツコイチハラ(42歳)

マヨイガ/羊文学

伴走してくれているかのようなイントロと、最初の「おかえり、ずっと待っていたよ もう大丈夫だから」の歌詞で、私の今までを見てくれていたんだ、認めてくれる人がいるんだと感じて聴く度に目頭が熱くなる曲です。何度か出てくる「世界を愛してください」というフレーズ。みんなが自分を認め、愛して、それから世界の全てを愛しく思えるように、祈っているように感じます。世の中の全ての、今を一生懸命に生きる人たちへ、愛しい気持ちを込めたラブソングだと思いました。/くりごはん(23歳)

運命の人/スピッツ

音楽の趣味が合う私と彼ですが、スピッツもそのうちの1つです。カラオケが苦手だという彼が私とはよくカラオケに行ってくれて、必ずと言っていいほど「運命の人」を歌ってくれます。歌詞の「余計な事は しすぎるほどいいよ」の歌詞はまさに彼を表していて、私のことをすごく気にかけ、大切にしてくれています。常に味方でいてくれる彼が一生懸命に歌ってくれるこの曲が大好きです。/中田(22歳)

5位:幸福論/椎名林檎

この世にはいろいろな形の愛があるなかで、椎名林檎さんの「幸福論」ではどんな愛にも通ずる本質が描かれていると思います。私は初めて聴いた時、親子間の愛情のようだなと思ったのですが、数年後に母とこの曲の話題になった際、「あなたへの想いのように感じる」と話してくれて、親子だ……と思いました。/とこ(23歳)

歌詞が好き。ただただ相手を想うまっすぐで強い意志が、同じように強くなれる気がして、同じように想い続けようと思える。/れれれ(49)

4位:BABY BABY/銀杏BOYZ

恋人と別れたり友人を亡くしたり家族と離れたり。今まで出会えた全ての人々と、いつまでも一緒に居ることができない現実を受け入れたくなくて、この曲を再生していた。ところが、「何もかもが輝いて 手を振って」という歌詞を、それらの人々と過ごした時間や空間や記憶は輝いている、と解釈するようになってから、現実を抱きしめたくてこの曲を再生するようになった。それからは、過去に対する未練よりも、現在や未来に対する希望を心に抱くようになった。/ヤングフォレスト(22歳)

あなたを失ってもなおこの気持ちのままずっと愛して生きていきたい、変わらないでいたい、あなたとの関係が永遠でなくてもこの気持ちがずっと続くように……そんな儚さが感じられる曲。あなたのことを好きだった自分のこと、過ごした時間、全部を永遠に大切にしたい。ずっとあなたのために生きていたい。見返りを求めない、愛の歌。峯田さんの魂の声によって心に届くラブソング。私もそんな愛を与えられる人間でありたいと思います。/はち(25歳)

3位:ラブソング/サンボマスター

文学的で含みのある歌詞を書く人も素敵だが、サンボマスターのように直球で想いを歌詞にしている歌が好き。こんな直球なラブソング(タイトルすらも)はなかなかない。/くりす(25歳)

震災に遭い、さらに同年その地に住んでいた祖父母を亡くし、家も取り壊され、悲しさも分からないまま過ごしていた時に、サンボマスターのライブでこの曲を聴いて枯れるほど泣いてしまいました。生きているうちにもっとたくさん会っていればよかった、晩年闘病していた祖母にもっと優しくすればよかった、もっと家に遊びに行けばよかった、後悔ばかりですが、山口さんの魂のこもった歌声に救われました。天国のじいちゃんばあちゃんずっと大好きだよ!/ウォーターサーパー(26歳)

2位:スローバラード/RCサクセション

「好き」「愛してる」を言わずに言葉少なく、でもとても深く甘いラヴソングの原点のような唄。/かー(52歳)

20代前半の私は仕事を覚えるのに必死でした。リフレッシュは夜中に車で長野の山に行き星空を眺めること。ひとり車の中、毛布に包まり朝まで過ごしました。その時にいつも聴いていたのがスローバラード。疲れ切ったこころとからだを抱しめて癒してくれました。今でも曲を聴くとあの頃の切なさと自分への愛おしさを感じます。自分に向けたラブソング。大切で大、大、大好きな曲です。/はな(64歳)

1位:だいすき/岡村靖幸

「だいすき」が溢れていて、とにかく多幸感がたまらない。「君がだいすき」というストレートな歌詞、私も言われてみたいです。/おっくすふ(54歳)

岡村ちゃんの大ファンである父がはじめに教えてくれた岡村ちゃんの曲が「だいすき」でした。カラオケに行くと、父に勧められてはじめて聴き衝撃を受けた思い出や、何よりもだいすきな彼女のことを思って歌います。ロマンチックな言葉選びとそのストレートさに、何度聴いてもうれしい気持ちになります。「ねえ 三週間 ハネムーン」の音のハマり具合がすごく気持ち良くて好きです。/ひいち(16歳)

岡村靖幸さんのライブで「だいすき」のイントロが流れると、会場全体がふわぁ〜っと上気するのを感じます。曲中の「君が大好き」という歌詞をみんなで歌える幸せ。これも歌詞にあるように「こんなに大事なことはそうはないよ」と思えるんです。/ポカ(23歳)

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