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水族館写真家・銀鏡つかさが水族館に通う理由。「その施設にしかない個性が必ずあるから」

かわいくて、不思議で、面白い、生き物たちの魅力が詰まった水族館に魅せられる人が急増中。海や川の生き物を愛し、水族館に通う水族館写真家・銀鏡つかささんの、楽しみ方や時間の過ごし方を聞いてみた。

text & edit: Yuriko Kobayashi

海の世界へ誘う、圧巻の展示構成!

学生時代、中村元さんの著書『全国水族館ガイド』を読んだのがきっかけで、水族館巡りを始めました。日本には100以上の施設があって、全国津々浦々、どこの館も個性豊かで、その違いを知れば知るほど、のめり込んでいきました。

大学時代、建築を学んだこともあり、展示構成に特に目が行きます。中でも胸打たれるのは〈沖縄美ら海水族館〉。スロープを降りながら水槽を見ていくと、浅瀬から深海へと海を潜っていくような構成になっています。

特に〈熱帯魚の海〉は秀逸。天井から自然光が入る設計で、スロープを降りるにつれて浅い岩場から洞窟の景観になり、大量に降り注いでいた光がひと筋になる。水槽を区切ることなく、一つの沖縄の海の世界観を表現している展示構成には脱帽します。

有料バックヤードツアーもすごくて、毎回1グループ限定で、一人で参加すれば解説員の方と1対1の完全プライベート。気が済むまで質問したり、好きなポイントでじっくり観察させてもらえたり、生き物好きにはたまらない時間です!

イトマキエイ
©Tsukasa Shiromi