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エリア別に知っておきたい。通いたくなるタイ・バンコクのローカル食堂 〜中華街編〜

「ヤワラート」と呼ばれるタイ最大級の中華街は、200年ほど前にタイに移り住んだ華人たちが開拓したエリア。食堂、漢方薬店、中華寺院、市場などが狭い路地にひしめき合い、活気に満ち溢れている。夜は中華看板のネオン瞬く一大グルメスポットに。

本記事は、BRUTUS「いま、バンコクに行きたい理由。」(2025年7月15日発売)から特別公開中。詳しくはこちら

photo: Satomi Matsui / text & supervision: Chinami Hirahara / text: Yasue Chiba / illustration: Banana blah blah / coordinatION: Mai, Nudee, Way

旨味が胃に沁(し)み渡る絶品豚モツスープ

Nai Ek Roll Noodles

中国・潮州から渡った家族により1960年代に創業。マカロニのように丸まった米麺入りの臓物スープ・クイジャップ(写真)100฿を求め、連日行列が。豚骨を八角やシナモンなどのスパイスとともに炊き上げた、あっさりしつつ深い旨味のスープは、ガツンとコショウが効いてパンチがある。カリカリの揚げ豚・ムーグローブや臭みのないモツも絶品で、最後の一滴まで飲み干してしまう。

“タイ最古のカレー店”と呼ばれる名屋台

Khao Gaeng Jek Pui(Je Chie)

Khao Gaeng Jek Pui(Je Chie)

中国から渡ってきた初代により1950年代に創業。当時は家庭で食べるものという認識だったカレーを、外食用にしたことから“タイ最古のカレー店”に。当初はレッドカレー、イエローカレーの2種だけだったが、次第に種類も惣菜も充実。テーブルはなく、路上に並んだプラスチックの椅子に座って食べる。1品ご飯込み55฿。煮卵やタケノコ炒めなど惣菜を追加ごとに10฿加算(写真はイエローカレー)。

魚の旨味溶け出る絶品スープのバミー屋台

Lim Lao Ngow

自家製卵麺を合わせたバミー(右)、汁なし(左)

1937年の創業以来、中華街の片隅で営業を続ける。屋台ながら2018年から現在まで連続でビブグルマンを獲得。魚介でだしを取った塩ベースのスープに、自家製卵麺を合わせたバミー(写真右)50฿が名物で、汁なし(写真左)50฿も人気だ。トッピングの中でも食べ逃したくないのは新鮮な魚を使ったつみれ・ルークチン。ぷりっとした弾力があり、噛むとジュワッと魚の旨味が口の中に広がる。

2代にわたり100年以上続く豚サテーの老舗

CHONGKEE

CHONGKEE

ターメリックなどさまざまなスパイスとココナッツミルクを合わせた秘伝タレに漬け込んだ豚肉ロースを串に刺し、炭火で丁寧に焼く。この、ほんのり甘く香ばしさが際立つ豚のサテーと豚レバー串(写真手前)各10本100฿は、ピリ辛の自家製ピーナッツソースとの相性も抜群。1日の販売数はなんと1,000本以上!炭火で炙(あぶ)ったトースト(写真奥)10฿に挟んで食べるのがタイ流。

炭火で焼き付ける、香ばしの極旨太麺

Ann Guay Tiew Kua Gai

Ann Guay Tiew Kua Gai

中華鍋に豚脂を熱し、強火の炭火で極太米麺・センヤイを鶏肉などの具材とともに、強火の炭火で一気に焼き付ける。炎が天に舞い上がる中、あっという間に外はカリッと、中はもっちりと香ばしいクイッティアオクアガイ(写真)50฿が完成する。とろりとした半熟卵を絡めながら味わうひとときは、まさに至福だ。蒸す工程を加えた、あっさりしたクイッティアオオップガイ50฿との食べ比べもぜひ。

白がゆ進む、100種超えの絶品おかず

Khao Tom Jae Suey

Khao Tom Jae Suey

シンプルな白がゆをおかずと一緒に食べる、タイの夜の定食スタイル“カオトムクイ”の専門食堂。おかずは、ドークカジョン(夜来香)のつぼみと春雨の炒め物(写真手前)120฿、チャーシューを揚げたムーデーントート(写真奥左)80฿など、おかゆ(写真奥右)10฿が進む中華系タイ料理を中心に100種以上。店先にずらりと並んだ野菜や魚などを選んで調理してもらってもいい。

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