旅は、気持ちを大きく踊らせる
ソロ活動をはじめ、高橋幸宏らと結成したMETAFIVE、砂原良徳らとともに2022年から活動を開始したTESTSET、向井秀徳とのKIMONOSなど、さまざまな活動を展開するLEO今井。日常ではもちろん、ライブでの移動の際など、音楽活動と車は切っても切り離せない関係だという。
「現在、活動中のバンドのライブのときは、車に機材を積んで、メンバーと一緒に移動しています。関西エリアへは5〜6時間ほどかかりますが、かならず車で向かいます。少し前に大阪でのライブ後、そのまま福岡まで行きました。かなりの遠征なので、疲れもあり、さすがに帰路は広島で1泊しましたけど。
また、近年は音楽フェスティバルへの出演も増えていて、野外会場になると、郊外どころか、山の中になることも多い。そのため、移動に車は必須です。僕は日本国内の見知らぬ街へ移動することを“プチ旅行”と呼んでいて。気持ちがウキウキしているので、ステージでは白熱することが多いです」
長時間の車移動、はたしてどのように過ごしているのか。独自の楽しみ方があるという。
「夏彦(ギターの岡村夏彦)のケータイに入っている音楽がシャッフルされ、爆音でかかっているため、寝ている暇なんかないです。わたしと夏彦は年齢が近いせいもあり、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなど、青春クラシックがくると盛り上がりますね。
それから車の中では、普段じっくり聴かない新作に向き合って聴くことができるんですよね。例えば、トゥールが数年ぶりに新作『Fear Inoculum』(2019年)を出したとき、何度も繰り返し聴きました。そのように、音楽的な新しい刺激を受けることもありますから、車での移動が大好きなんです」
スウェーデンと日本にルーツを持ち、イギリスのオックスフォード大学を卒業しているLEOさん。幼い頃から旅行や移動に慣れていたとか。
「子供の頃は、親が運転する車でイギリスを旅行したりしましたね。家族旅行の中で、今でも鮮烈なのは、9歳くらいのとき、イギリスから日本へ里帰りする最中、途中でシンガポールに泊まったときのこと。ホテルのロビーの真ん中に、ガラス張りで透明のエレベーターがあったんです。当時のわたしは、そんなもの見たこともなく、ものすごく未来的に感じて衝撃を受けました。隙あらば、上がったり下がったりして、親から注意されたりして(笑)。街へ出たら、初めて見るスイカジュースが売っていて、飲んだ瞬間、ブチ上がりました。いい思い出です。
それから、大学を卒業した2002年に、友人8人でスペインの海沿いにあるデニアという小さな街へ卒業旅行へ行きました。イギリスから格安便に乗り、まず最寄りのアリカンテの空港に到着したのが、深夜1時。デニアまで電車移動なんですが、もちろん終電は過ぎていたため、空港の近くのビーチで野宿していて。深夜3時くらい、酔っぱらったおじさんたちがフラメンコを演奏し始めて(笑)。すごく平和な気持ちになりましたね」
旅や移動は気分をリフレッシュさせ、必ず新しいクリエイティブのヒントが得られるという。
「身近なところでは、車での移動もすごく大きいと思う。音楽を聴くことも、基本的に移動しているときが多い。吸収し、考えたりすることも、やっぱり移動しながら、乗り物に乗ってるとき。新しいアイデアが思い浮かぶことが多いですよね。だから、移動と音楽は、自分にとってすごく密接な関係」
チョコとクッキーという興奮&チルアウト
ライブ本番前。緊張状態のLEOさんを解放し、リラックスしてくれるアイテムがあるという。
「わたしはステージへ上がる前、かなり緊張するタイプなので、じっとしていることが多い。そんな最中にチョコレートを一口食べることで、結構リラックスすることがわかったんです。セロトニンが分泌され、幸福感が上がるというか。リラックス効果があるんです。別に甘党というわけじゃないと思っていますが、最近チョコレートや甘いものを食べ、ステージに上がる回数が増えているかもしれない」
好みのものは、どこか懐かしく、豊かな甘みのあるものだった。
「母がスウェーデンの人なので、〈IKEA〉のものはどこか懐かしさがあって。お店に寄ったとき、気がついたら手に持っていることが多いかな。それから学生の頃、オックスフォード大学の近くにあるカバードマーケットに〈Ben's Cookie〉があって、おやつとしてよく食べていました。オックスフォードが1号店みたいで、めちゃくちゃ馴染み深いんですが、なんと自由が丘にお店ができていることに気がついて。完全にローカルなものだと思っていたんだけど、今では世界進出しているようですね。定番のココナッツのクッキーが大好きで。昔食べていたクッキーと、味は変わらないように思います。近くまで行ったときには、買っていますね」
音楽を聴きながら心地よく移動する
やはりドライブに必要なのは「快適さ」だと断言するLEOさん。実際にツアーの移動時に運転することの多い岡村夏彦さんにもHonda〈ZR-V e:HEV〉へ乗ってもらった。
岡村さん「視野が広く開放感がありすごく運転しやすいと思いました。それから硬すぎず、沈み込みすぎないシートの塩梅がいい感じです。座った姿勢もSUVっぽくなく、なんかクルマと一体感がありますね。今まで体感したことがない感じです」
LEOさん「トランクルームも広くて高さもちょうどよく、簡単な楽器なら積めるし、機材車としてもいいですね。それから、スピーカーの音もすごくクリアでいい。これで夏彦のメタルなプレイリストを聴いてみたい。
座り心地も本当に良くて、長時間乗ってもストレスはなさそうだし、車の中でチョコレートでも食べながら、ライブの前に自分を解放して、リラックスするのもいいかも。この〈ZR-V e:HEV〉に乗ることで、今後の音楽制作や活動の刺激に繋がっていくと思います」