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京都で観光に疲れたら。公園や植物園など、自然を楽しめるスポット4選

京都に来たら、ついつい観光やアクティビティに夢中になってしまうもの。だけど、人の多いところはやっぱり疲れる。そんなときは、自然を感じられるスポットでリフレッシュ!のんびり出来る穴場スポットをご紹介。

photo: Yoshiko Watanabe, Shimpei Hanawa, Kunihiro Fukumori / text: Mako Yamato, Yusuke Nakamura, bankto

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京都御苑 母と子の森(京都御苑)

待ち合わせに使えれば上級者。
風と鳥のさえずりに癒やされる森へ

明治に都が東京へと移るまで、1,000年以上にわたり天皇の住まいだった京都御所。その周りを囲んであった公家の屋敷街を整備し、造られた公園が京都御苑だ。

東西は寺町通から烏丸通までの約700m、南北は丸太町通から今出川通までの約1,300mの広大な敷地には、梅や桜の名所から運動場までが整えられ、思い思いの時間を過ごせる場所になっている。なかでも北東にある〈母と子の森〉はまるで里山のように実のなる木々が植えられ、小さな本棚が置かれた森。広葉樹の木陰で過ごせば、日常を忘れるひとときに。

京都御苑 母と子の森

京都水族館(京都駅)

オオサンショウウオだらけで、
ああ脱力……

泣きだすちびっこに、キモカワ!と盛り上がる女子高生たち。〈京都水族館〉に入るといきなり、オオサンショウウオがぬめっと。しかも大量に。密に。彼らの指は前4本、後ろ5本の世界最大の両生類で清流に棲む。増水後の鴨川ではちょくちょく見かけられ話題になることもある。

ここでは総勢20頭が暮らしているがほぼ交雑種で、隔離された1頭のみの在来種は国の特別天然記念物で生息調査により発見された稀少な個体だ(イボイボが多いのが特徴)。意外に活発?で約20分ごとに空気を吸うため水面までおっとり浮上する。京都風にいえば“はんなり”か。なんだかこっちもスローになってきた。

京都水族館のオオサンショウウ
最長の個体は約150cm。グッズも含め、ここのオオサンショウウオ推しは環境保護のメッセージ。名前の由来の山椒とは違い強烈な刺激臭あり。触れば2日は取れないらしい。

棘屋(出町柳)

世界初⁉
サボテンの自販機が出現!

「誰もやっていないことをしたくて」と語るのは、サボテン専門店〈棘屋〉を営む駒井寛之さん。5年前に花屋から一転、“世界一狭いサボテン屋”と称して商いを新たに。まだ主流でなかったインスタライブを駆使してファンを増やしていった。そんな駒井さんの次なる挑戦が、サボテンの自販機だ。

京都〈棘屋〉サボテン自販機

店前に設置された自販機にはサボテンとトマトが並ぶ。しかも24時間購入可!自販機の構造上1,000円までしか設定できず、店舗より安く買える株もあるそう。小さなサボテン屋の独立独歩な活動に、今後も注目必須。

京都府立植物園(下鴨)

最古にして日本一の公立植物園で
巨大バオバブを拝む。

日本で最初の公立植物園〈京都府立植物園〉は、植物数・入園者数ともに国内最多を誇る日本一の植物園。世界の熱帯植物を展示する観覧温室には4,500種の植物が並び、なかでも異彩を放つのが全長約5mのバオバブだ。

〈京都府立植物園〉バオバブ

バオバブに魅了された元園長の長澤淳一さんの努力が実を結び、1999年に日本で初めてバオバブの開花に成功。現在では8本もの巨木が生え、ほとんどが毎年花を咲かせる。垂れ下がるように咲く花が見られるのはたった1日。植物園からの開花案内に耳を立て、その瞬間を待ち望むファンも多い。

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