開館は昭和41(1966)年、ビートルズ来日の年。日本モダニズム建築の雄、丹下健三を師に持つ大谷幸夫設計の巨大な要塞。これまで一般利用は予約限定だった〈国立京都国際会館〉が、自由見学できるICC Kyoto Open Dayを開始した。
台形を組み合わせた意匠の着想は自然の“山”。視察の際にカメラのフィルムを忘れてしまった大谷のスケッチには、周囲の山並みと調和する山型の建物が描かれている。
照明や家具デザインも錚々たる面々。今なお、前衛。激動の時代の熱量をそのまま具現化したかのような名建築だ。