モードな虫図鑑。Leaf Beetle【ハムシ】

photo: Tetsuya Ito / text: Shogo Kawabata

もう、「なぜ⁉」の嵐だ。どうして、そんなふうになろうと思ったのか。人知を軽く超えていくその御姿を前に、我々はただ、その真理に思いを馳せるしかない。虫ってほんとに素晴らしい、あゝ。

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宝飾品のような輝きを放つ大人気の昆虫群

幼虫の時期だけでなく、成虫になってからも葉を食べ続けて育つことがその名の由来。熱帯地域に生息するものは宝飾品のような美しい光沢を放つ。この美しい体色は、葉を食べることで蓄積した毒素を持つ昆虫である、ということを捕食者に警告していると考えられている。

カワリツノトゲハムシ
Xenarescus monoceros


色彩変異が多く、雌雄異形のトゲナシトゲハムシ。頭部に短い角を持つ。写真のオスは凹凸のある風変わりな鞘翅を持ち、まるでスポーツカーの流線形のフォルムが非常に魅力的。パナマ産。標本体長14㎜。
キンフチオオツヤハムシ
Lamprosoma sp.


南米〜中米に分布するツヤハムシ。5㎜ほどだが、この虫の仲間としては非常に大きい部類。外敵に襲われた際は、脚や触角を折り畳んで収納することができる。標本体長5.5㎜。
ニジオビゴウシュウハムシ
Spilopyra sumptuosa


ゴウシュウハムシの仲間はオーストラリア〜ニューギニアに5種が知られており、独立した亜科が設けられている。こちらはその名の通り、全身が虹色に輝くド派手な虫。標本体長13㎜。
ミズタマズングリハムシ
Doryphora punctatissima


鞘翅(しょうし)の黒点模様が草間彌生作品を彷彿とさせる。脚、触角を含めると500円玉サイズほどもある丸いハムシ。生体時は鞘翅が薄紫色だが、標本にするとクリーム色〜黄色になってしまう。ペルー産。標本体長22㎜。
フタイロヘリビロトゲトゲ
Platypria dimidiata


まるで不動明王の火炎光背のような鋭いトゲが、体の縁にびっしりと広がるトゲハムシ(別名トゲトゲとも呼ばれる)の仲間。日本の長崎県対馬にも同属の近縁種が分布している。標本体長7.2㎜。
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