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ニッポン昆虫館案内:兵庫〈伊丹市昆虫館〉。「いたこん」で昆虫の世界を体験

全国に点在する昆虫館。国内屈指の虫愛好家でもあるスタッフたちが、日々マニアックな目線で展示に工夫を凝らしている。動く昆虫を眺め、標本のコレクションに唸る、至上の虫スポット、昆虫館へ出かけよう。

Photo: Yoshiki Okamoto / Text: Keiichiro Miyata, Shiho Yoshida

伊丹市昆虫館(伊丹/兵庫)

学芸員の昆虫愛がほとばしる!「いたこん」で昆虫の世界を体験。

日本に昆虫館が多いのは、偶然ではなく必然⁉「虫の鳴き声で季節を感じるのは世界でも日本や中国だけ。日本人は元来、虫好きなんです」。

全国の昆虫館職員が綴る異色の虫本『昆虫館はスゴイ!』の仕掛け人の一人でもある奥山清市さん(推し虫はオオゴマダラの黄金のさなぎ)が館長を務める、通称「いたこん」。今やブームとなっているゴキブリをいち早くフィーチャーするなど、攻めた企画展でも知られる西の巡礼地だ。「昆虫館の役割は昆虫マニアを育てることではありません。地球上の生物として大先輩である昆虫は、私たち人間に様々なことを教えてくれる存在。環境の大切さや生物多様性を考える機会になれば」。

アダンの葉に擬態するツダナナフシ
生態展示室では国内外約30種を展示。アダンの葉に擬態するツダナナフシ。

同館といえば、虫のすみかを再現した巨大ジオラマに始まる体験型展示。一年中およそ1000匹の蝶が舞い飛ぶ西日本最大規模の温室にも様々な仕掛けが施してあり、多様な昆虫の営みを間近で見ることができる。「スズメバチを食べる・飼う」など、学芸員がワンテーマを深掘りする偏愛トークショーも必聴だ。2022年2月16日から開催のコレクション展(5月9日まで)では通常非公開の激レア標本を開帳。