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インディーゲームガイド「摩訶不思議なお仕事」編。非現実世界で気分転換できる5作品

はじめての人にも、そうじゃない人にも。大人が夢中になれるとっておきのインディーゲームを山田集佳さん、洋ナシさん、さやわかさんの3人が厳選。今回は「摩訶不思議なお仕事」をキーワードに5作品をご紹介します。

text: Sayawaka, Younashi, Shuka Yamada / edit: Kohei Hara, Shunsuke Kamigaito

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Potion Craft: Alchemist Simulator(2022)

developer:niceplay games
対応機種:Xbox/PC

あな奥深き、ポーション生成の沼

プレイヤーが錬金術師となってファンタジー作品でお馴染みのポーションを制作し、薬屋を開店。ポーション制作では色々な材料を組み合わせるが、このゲームは「錬金術マップ」という独自のシステムを採用。特定のポーションを作るのに必要な材料が決まっておらず、素材そのものを替えたり、水で薄めたり、すりつぶす加減を調整したりしてオリジナルのレシピを生み出せる。

「道具を操作する工程が妙にリアルで、魔法薬作りの気分を味わえます」(洋ナシ)

VA-11 Hall-A:Cyberpunk Bartender Action(2016)

developer:Sukeban Games
対応機種:Switch/PS5/PS4/PC

ベネズエラ発、サイバーパンクなバーテンダー

荒廃した近未来都市・グリッチシティの片隅にあるバー〈VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)〉には、イカしたしゃべる柴犬やアンドロイドのセックスワーカーなど様々なバックグラウンドを持つ客がやってくる。彼らの話を聞きながら、要望通りのカクテルを提供していく。

「世界設定やゲーム内で起こる事件には、クリエイターの出身地であるベネズエラの状況が反映されています。登場人物の個人的な悩みを聞くことで、町で起きていることの全体像も見えてきます」(山田集佳)

DREDGE(2023)

developer:Black Salt Games
対応機種:Switch/PS5/PS4/Xbox/PC

知らない方がいい“何か”を釣り上げる

島で暮らす主人公にとって、近海は絶好の漁場だ。しかし、この海には不吉な“何か”が潜んでいる……。獲れる魚には奇形魚が交じり、次第に奇妙な事件が起こり始める。クトゥルフ神話をベースにした、漁業とホラーを掛け合わせた斬新な作品。漁具を巧みに操り、深海から迫る恐怖に立ち向かう。

「地道な作業系ゲームの要素もありつつ、不気味な化け物に襲われる恐怖とも闘うというギャップが独特!使える道具の非現実感もまた魅力」(洋ナシ)

Papers,Please(2013)

developer:3909 LLC
対応機種:PC/iOS/Android

審査官になって、入国者のパスポートを拝見

プレイヤーは架空の社会主義国家の入国審査官。パスポートに不備や偽造がないか調べ、問題があれば退ける。物語が進んで政治情勢が緊迫してくると、必要な審査が増えてゲームがより複雑になる。うっかり間違えると報酬がもらえず、自分の家族が餓死してしまうのだ。ワイロを渡されることもあるし、バレないようにしつつ反体制組織へ協力するプレイなども可能。

「人情と政治体制との板挟みで、プレイヤーの正義感が試されるゲームになっています」(さわやか)

ゲーム『Papers, Please』

Graveyard Keeper(2018)

developer:Lazy Bear Games
対応機種:Switch/PS5/PS4/Xbox/PC/iOS/Android

禁断の術に手を染める、暗黒の墓守り体験

『牧場物語』に影響を受けた『Stardew Valley』の、さらにフォロワー的存在の作品。それらと異なる点は、経営する場所が“墓場”なこと。中世ヨーロッパ風の異世界に転生した主人公が、墓から死体を掘り返したり、死体の肉を削いで売ったり、錬金術で死体をゾンビ化する薬を作ったり、怪しげな宗教を始めたりと、刺激的な墓守りの日常を営む。

「ダークな世界観だけどブラックジョーク的な意味合いも強い。ホラーが嫌いな人も楽しく遊べるはず」(さわやか)

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