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インディーゲームガイド「スタイリッシュアクション」編。スピード感と洗練された世界を体験できる5作品

はじめての人にも、そうじゃない人にも。大人が夢中になれるとっておきのインディーゲームを山田集佳さん、洋ナシさん、さやわかさんの3人が厳選。今回は「スタイリッシュアクション」をキーワードに5作品をご紹介します。

text: Sayawaka, Younashi / edit: Kohei Hara, Shunsuke Kamigaito

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SUPERHOT(2016)

developer:Superhot Team
対応機種:Switch/PS4/Xbox/PC

時が止まり自分だけが動ける、夢の超能力FPS

銃で敵を撃ちまくるFPSジャンルのゲームだが、ポイントは「自分が動いている時だけ、時間が動く」ということ。プレイヤーは静止した世界を慎重に眺めながら、次にどのように行動すべきか考え、戦術を立て終わったら、誰よりも素早く動いて敵を殲滅(せんめつ)する。

「漫画やアニメに登場するエスパーみたいに、止まった時間の中で思考できるのが、自分の内なる中学生マインドを刺激する。赤、白、黒を印象的に使ったグラフィックもカッコいい」(さやわか)

Blind Drive(2021)

developer:Lo-Fi People
対応機種:PC/iOS/Android

音を頼りに車を避けろ!目隠しでハイウェイ大逆走

大金目当てに主人公のドニーは怪しい実験の被験者に。だがこの話は危険すぎた。手錠と目隠しをされ、自走し続ける車の運転席へと押し込まれたのだ。ゲーム画面にもインジケーターと残りライフ以外の表示はなく、プレイヤーもまた目隠し状態。ヘッドホンの音を頼りにハンドルを切り、窮地を回避する。

「ミサイルやボス戦など、アクション映画さながらのド派手な展開が巻き起こります。ヘッドホンやイヤホンを装着し、ド迫力の臨場感を体感して」(洋ナシ)

Hotline Miami(2012)

developer:Dennaton Games
対応機種:Switch/PS5/PS4/Xbox/PC

80sの空気感とバイオレンス描写が炸裂!

留守電に残された謎のメッセージに導かれたプレイヤーは、不気味なマスクを被ってギャングのアジトを襲撃。残虐表現やサイコサスペンス的な物語に加え、シンセウェーブのアッパーな楽曲、ネオンカラーの多用など、1980年代のテイストを強烈なセンスでまとめ上げた高難度アクションゲーム。

「エッジの効いた先鋭的なカルチャーとしてインディーゲームの可能性を提示した、衝撃的な作品。発表から10年以上経った今も、全く色褪(あ)せていないと思います」(さやわか)

Ministry of Broadcast(2020)

developer:Ministry of Broadcast Studio
対応機種:Switch/PC/iOS

リアリティ番組で描かれる、脱出劇という悪夢

家族に再会するため、全体主義国家からの脱出を目指す主人公。だが彼の脱出チャレンジを、国の「放送省」はリアリティ番組として中継する。映画『トゥルーマン・ショー』のファシズム版のごとく、人生を見世物にされる悪夢的な世界を描いたゲーム。スタイリッシュでどこかドライな画面は、旧共産圏的デザインを意識している。

「チェコ製のゲーム。難易度が高く、主人公があっけなく死ぬところがまた、この世界観には似つかわしく思えます」(さやわか)

Ori and the Blind Forest(2015)

developer:Moon Studios
対応機種:Switch/Xbox/PC

美しい絵と物語にインディーゲームの実力を見る

一目見れば絵本のように美しいグラフィックであることはわかる。だが実際にプレーしてみると、キャラクターが滑らかに動いたり、背景が光と影のグラデーションを織り成すこと、さらにはその感動的な物語にも驚くはず。アクションはやや難しめだが、ゲームの途中で難易度を下げられる。

「いわゆる“初見殺し”な即死系アクションが多いですが、レベルを調整したり覚えれば何とかなる。最初は苦戦してでも、この美しい世界観は一度プレイする価値あり」(さやわか)

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