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ホラーゲーム専門VTuber・人生つみこの、海外ホラーゲーム最新案内

ホラーの世界にプレーヤー自ら入り込めるのがホラーゲーム(ホラゲ)の醍醐味。特に海外のPCゲームではゾクゾクする新たな表現が次々と生まれている。VTuberの人生つみこさんをガイドに、一歩先の恐怖を体験しよう。

text: Shigeo Kanno

案内人:人生つみこ(ホラーゲーム専門VTuber)

あくまでも持論ですが、今のホラゲは、ホラー映画がアイデアのスタート地点なのだと思います。例えば、一般的に海外のホラー映画といえばスプラッター系やグロ系で脅かすイメージがありますよね。一方でJホラーは、ジメッとした怖さが特徴。

ゲームも似ていて、日本のゲームの『サイレントヒル』や『バイオハザード』は、舞台が海外でも、音などの気配で怖がらせるような演出にはお国柄が出ているなと感じます。そして最近の海外のゲーム制作者は、両者の怖さがうまく融合した感覚のホラゲを作れる人が多いんです。

注目しているのは、4つのカテゴリー

まず私は、伝説的なホラーゲーム『P.T.』に影響を受けた作品が大好きで常に注目しています。『P.T.』は、2014年に小島秀夫監督が手がけたPS4用の配信専用タイトル(現在はプレー不可)で、圧倒的な怖さからホラゲ界では神作品とされています。世界中のクリエイターに多大な影響を与え、『P.T.』インスパイアと呼べるような作品が多く誕生しました。

それと人気があるのは、VHS系(またはボディカム系)と呼ばれる作品。ゲーム画面がビデオカメラで録画したテープ風に作られていて、レトロな雰囲気や少し粗い画質にリアリティがあり、恐怖を増加させます。

それに対して、見た目はかわいいキャラクターにこれでもかと襲われるポップなホラゲも人気。クリーチャーたちから逃げ回るストーリーが多く、キャラのグッズ展開も豊富です。

そして、私の配信でも高評価なのが、協力プレーが可能なタイトル。怖さを共有しながら、仲間とゴールに進む感じが面白いんです。読者の方々には、私の実況も観てもらいたいですが、自分でプレーしてみて、ぜひその怖さを体験してみてほしいですね。恐怖は観るものではなく、体験するものですから!

『P.T.』インスパイア

『P.T.』の特徴は、一人称視点、廊下、閉じ込められる主人公。それらを存分に味わえる3作。

『From The Darkness』
(ウォーキングシミュレーター、サバイバル)

Steam/2021年/狭い空間で怖い思いをさせられ脅かされるという『P.T.』らしさを取り込んだ作品。さらにジャンプスケア要素まで盛り込まれているので誰がプレーしても怖さを楽しめる。

『Locked Up』
(ウォーキングシミュレーター、悪魔)

Steam/2020年/一人称視点で部屋と廊下を歩き回り、リアクションによって恐怖演出が加速する。室内は暗く、光源はカメラのストロボのみという『P.T.』要素を味わえる個人クリエイター作品。

『The Mortuary Assistant』
(シミュレーション、医療)

Steam/2022年/一人称視点の本作は、葬儀社で助手として働く主人公を操作。悪魔に取りかれた遺体を前にした時の、圧倒的な没入感と恐怖感がすごい。つみこさんが最近で一番怖かった作品。

VHS系

ビデオテープの再生画面をフィルターとして用いた映像の表現方法。恐怖感を増幅させる。

『SEPTEMBER 1999』
(ウォーキングシミュレーター、ミステリー)

Steam/2018年/ビデオテープ画面に怖さを見出した、VHS系ゲームの先駆け作品。廊下と2つの部屋のみで、特に脅かしはないのだが……。ただただ不気味で、そこにいるだけで怖い。

『Incident Tape Series』
(ウォーキングシミュレーター、サバイバル)

itch.io/2022年/廃墟の映像が残されたテープを再生し隠された謎を解き明かす物語。砂利を踏みしめる音など音響も特徴的。古びたモノクロの世界観で怖さも倍増。

※ 動画は『Incident Tape Series』シリーズの中の作品『Sanevol Incident 44』をプレイしたもの。

『The Backrooms 1998 - Found Footage Survival Horror Game』
(シミュレーション、サバイバル)

Steam/2022年/インターネットの掲示板で投稿されていたリミナルスペースの画像を基に、ストーリー化されゲームに落とし込まれた作品。誰もいないはずの空間を映し出す録画映像が不気味。

ポップ

見た目のかわいいお化けやクリーチャーたちに襲われるゲーム。もちろん、怖さもお墨付き!

『Amanda the Adventurer』
(インタラクティブフィクション、ミステリー)

Steam/2023年/主人公が祖母の家の屋根裏で見つけたビデオテープを再生するところから物語が始まる。ビデオ内の出来事と現実が交差し、ポップな見た目からは想像がつかない展開に。

『Poppy Playtime』
(アクション、ミステリー)

Steam、iOS、Android/2021年/おもちゃ工場を舞台に、狭い空間で大きく手足の長い人形たちに追いかけ回されるゲーム。大きなものが近づいてくる圧による怖さをぜひ体験してほしい。

『Dark Deception』
(アクション、サバイバル)

Steam/2018年/レトロポップなジャンプスケアホラーゲーム。迷路になったマップ内でクリスタルを回収するのが目的で、かつてのパックマンのようなイメージ。見た目もキャッチーでホラーをかわいく楽しみたい人におすすめ。

協力プレー

ホラゲは1人プレーだと無口になるが、協力プレーならリアクションも盛り上がる。

『Demonologist』
(アクション、解析)

Steam/2023年/『Phasmophobia』に代表される幽霊調査系で、目の前に急に幽霊が飛び出てくるなど恐怖演出が面白い。持ち物や役割を分担して仲間と一緒に大絶叫しながら攻略を目指そう。

『DEVOUR』
(アクション、サバイバル)

Steam/2023年/『Phasmophobia』に代表される幽霊調査系で、目の前に急に幽霊が飛び出てくるなど恐怖演出が面白い。持ち物や役割を分担して仲間と一緒に大絶叫しながら攻略を目指そう。

『The Outlast Trials』
(アクション、アドベンチャー)

Steam/2023年/様々な謎解きや物騒なミッションを4人協力プレーでこなす。1人が敵を引きつけ、その間にタスクを完成させるなど、協力プレーならではの醍醐味が味わえる。もちろん、恐怖感もグロさも4人で共有!