ディテールにグッとくる、ゼロ年代のアメリカンアウトドア
もう30年近くファッション畑にいるので、山のウェアやギアに興味を持ったのもファッションがきっかけです。2000年代頭の頃って、特にアメリカで攻めたアイテムが多かったんですよ。マテリアルも出揃ってきて、各社が細かいディテールで勝負し始めていた。
例えば、立体裁断など機能を追求したディテールなんだけど、ファッションとしてもイケてる。縫製などにも工夫が詰まっていて、いろいろなアイテムを見ていくうちに「実際に山で使ってみたい」と思い始めて、山登りに行くようになりました。
今見ても、この2000年代あたりのアウトドアウェアは、ぜんぜん古くなってない。むしろ、今使ったら驚かれるようなディテールがたくさんある。今、僕自身が山の服を作ろうと思っていて、これまで集めた2000年代ギアたちをかなり参考にしています。
甲斐一彦の山道具
![〈GOLITE〉のブリーズ、〈MOUNTAIN HARDWEAR〉のキャニオンシャツ、〈VERVE〉のホンドパンツ](https://brutus.jp/wp-content/uploads/2023/06/4eecc605d0ae2cc85764347f0541d469.jpg)
ブリーズはウルトラライトバックパックの先駆け的存在。ウエストベルトがないのに意外なほどの背負いやすさ。キャニオンシャツやホンドパンツは、立体裁断&異素材組み合わせをスタンダードにした名作。