2023F/Wからリローンチした〈ヘリーハンセン〉。立ち上がりでも“Older Newest Features”をテーマに掲げているように、オーセンティックな要素を大切にしながら、そこに新素材や機能性を加えることで、新たなモノづくりを始めた。タウンユースのアイテムとしては、さまざまな生活シーンに寄り添って、またマリンウェアの老舗としても必要十分な機能を兼ね備えている。
ラインナップは、これまでのファンも惹きつけつつ新たなアイコンを手に入れた。それは“BOTTLE BACK DESIGN”。船が通り過ぎた後の航跡や、船乗りといえばのシェリー酒のボトルをイメージした切り替えパターンは、モダンさも兼ね備え、現代的なシルエットを生み出している。
海や山で使えるだけでなく、都会にもフィットするシルエットが新しい。サイズ選びで男女ともに楽しめて、レイヤリングで着こなしも広がるとなれば、汎用性も高い。自然豊かな環境に暮らし、都会とも接点を持ち続ける4人が、日常の中で着こなしてくれた。
自分が気に入った必要なものだけを
遠くに海を望む高台の平屋に暮らす島村佳孝さんは、映画やCM、MVなどを手掛けるライティングディレクター。「仕事では過酷な現場も多いんですが、家に帰れば完全に切り替えて、犬と遊んだり本を読んだり、波があれば海に行って、のんびりと過ごしていますね」。誰もが羨む住環境だが、家の中は本当に気に入った、大切なものだけが残っているという。必要なものは、必要以上にはいらない、そんな当たり前を実践している。
信頼できるギアを長く使ってきた
大学の体育会ヨット部で好成績を残す久保田賢人さん。葉山の自宅から、都心のキャンパスまで日々通学をしながら、週末はトレーニングに励んでいる。「もう4年生なので、来週は最後のインカレなんですよ。ちなみに〈ヘリーハンセン〉といえば、このバッグは小学生の頃から使っているし、競技でもウェアを着ています」。生粋のヨットマンだけに、誰よりも板についている。卒業後は、趣味のヨットも楽しみたいが、まだ進路は時間をかけて決めていくそうだ。
美しいものにはミリ単位でこだわる
自宅敷地内にシェープルームを持つ、monetalk.代表でサーフボードビルダー兼アーティストの関澤明信さん。テンプレートを元にミリ単位で調整するシビアな世界だけに、シェイプルームの中は整然と片付いている。ブランクスを削り出す際に、両サイドから光を当て、板の微妙なバランスを見極める。もちろん、動きやすいウェアであることが条件だ。「僕は人に恵まれていると思います。友達もお客さんもいい人ばかりで、幸せですね」と語る関澤さんこそ、周りに幸せを振り撒いているように見える。
自分らしさを身につけたいと思う
「小学校から大学まではガチで野球をやっていたんですが、怪我でやめてからサーフィンに転向したんです。先日、ポルトガルの大会に参加して、ますます世界を見たくなってきました」と語るのは、坂入崇仁さん。カリフォルニア暮らしから戻り、今は自分のサーフィンを極めつつ、父親と同じアクセサリー作りでも、自分なりの道を見極めようと修業中だ。小さい頃から海に親しんで、釣りの腕前も漁師が舌を巻くほど。