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グルマン温故知新:神田〈パラダイスアレー〉博覧強記の店主によるクロスボーダー酒場

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「高架下、昼は単品、夜はツマミ」。昼間は、個性的なカレーをラインナップ。そして夜の帳(とばり)が下りると、ハーブやスパイスを駆使して国境を自由に超える料理で客をもてなす。昼も夜も行きたい新店だ。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Haruka Koishihara

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パラダイスアレー(神田)

博覧強記の店主によるクロスボーダー酒場

古くから居酒屋、ラーメン店などが立ち並ぶ神田駅の高架下。強豪ひしめく一角、高架下ながら2階というユニークな立地にある〈パラダイスアレー〉は “隠れ家”と呼ぶにふさわしい。

店主の竹上卓孝さんは、銀座の名店の傘下のパティスリーを経て、自由な時間を求め勤務形態が規則正しい会社へ。休暇を活用し、映画で観て気になっていたインドのコルカタへ行くと、現地の味に突如開眼。帰国後はカレー作りに没頭する。ある日「食の世界へ戻る」と退社を決意し、有給消化で今度はケララやマラバールへ。店の厨房に入れてもらい、名物の「サラセリー式ビリヤニ」などを習得した。

紆余曲折ののち、3ヵ月半の間借り営業を経て2024年7月に店をオープン。昼は看板料理のビリヤニ&カレーを。夜は書物、動画などからの膨大なインプットを基に、各国料理とインドの要素を掛け合わせた独創的なつまみをワインと供する。味覚と好奇心とを刺激する店だ。

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