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グルマン温故知新:飯田橋〈Ansh〉日本人の味覚に寄り添う季節感ある料理を

テーマごとにレストランを紹介するブルータスの人気連載。今回のテーマは「ビリヤニにニヤニヤ」

コンビニの人気商品に躍り出るほどメジャーになった「ビリヤニ」。思えば米食文化圏の日本で、インドの米料理も愛されるのは必然の感があるだけに、力を入れる店が増加中だ。いい意味でインド料理店らしからぬモダンなインテリアや器使いにもご注目を。

photo: Shin-ichi Yokoyama / text: Haruka Koishihara

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Ansh(飯田橋)

日本人の味覚に寄り添う季節感ある料理を

インドの四大都市の一つで、“南インドの玄関口”とも呼ばれるチェンナイ。シェフのジョン・ケネディさんはここ出身で、11年前に来日。さまざまなインド料理店に勤めてきたが、元同僚のタパ・リバクさんが店を開くにあたりシェフに就任した。

メニューには、日本ですっかり市民権を得たビリヤニや、米粉の生地を薄く焼いたドーサ、さらりとしてお米によく合うカレーなど、南インドならではの料理が並ぶ。また魚料理が盛んな港町生まれとあって、魚の揚げ物や蒸し料理も自信作だ。

自ら毎日市場やスーパーへ食材の仕入れに赴くので、カレーやビリヤニの内容は日替わり。日本固有の野菜や魚も積極的に取り入れる。その日使う分だけを挽くパウダースパイスは、なるほど香りが華やか。美しい盛り付けと上品な味わいも出色だ。

開店前には里帰りし、祖母からレシピを伝授されたというケネディさん。もっとメニューを増やしたいと意気込む。

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