スパイス市場の記憶を、4種の樽で閉じ込める
2020年のバーボン樽とトカイワイン樽を使用した「グレンモーレンジィ ケーク」から始まった「テール オブ」シリーズ。毎回、〈グレンモーレンジィ〉最高蒸留・製造責任者のビル・ラムズデン博士が、世界各地で出会ったインスピレーションをウイスキーという形で表現してきた。
たとえば冬の暖炉、深い森、東京の街、アイスクリーム。そして今回の舞台となったのは、スパイス市場だ。
色鮮やかなスパイスが山積みになった市場の光景に心を奪われたラムズデン博士。クミン、サフラン、ナツメグと、無数のスパイスが空気を満たし、訪れる人を感覚的な喜びに包み込んでいた。
この体験をウイスキーで再現できないか。そう考えた博士は、スコットランドの蒸留所に戻り、ウイスキーでは非常に稀なモロッコ産赤ワイン樽での熟成を試みた。樽を開けた瞬間、広がったのは芳醇なスパイスの香り。この発見が、新作のスタート地点となった。
そこから探求を重ねた博士は、ペドロヒメネス・シェリー樽、ニューチャードオーク樽、シェービング&トーストした赤ワイン樽という3種の樽をさらに組み合わせた。
合計4種の樽を使う熟成は〈グレンモーレンジィ〉史上初。それぞれの樽が異なる風味を生み出し重なり合うことで、まるでモザイクのように複雑で奥行きのある味わいが完成した。

鮮やかなオレンジと紫のパッケージ。モザイク模様がスパイス市場を思わせる。700ml。13,640円。
グラスに注がれたマスタードゴールドの液体からは、バラ、ジャスミン、ライラックなど華やかな花々の香りが立ち上る。その奥から、クミン、サフラン、ナツメグ、ジンジャー、チリ、アニスといった多彩なスパイスの香りが次々と顔を出す。口に含めば、ショウガやブラックペッパーの刺激的なスパイスがはじけ、ミントトフィーやデメララ糖の柔らかな甘さ、砂糖をまぶしたアーモンドのような味わいが調和する。
さらに水を数滴加えると、それまで隠れていた繊細なフルーツの香りが感じられるようになり、メントールとパン生地のような香りがほのかに加わる。余韻には、クローブとペパーミントの香りが長く残る。また「グレンモーレンジィ スパイス」は、2025年8月に発表されたコンペティション「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ 2025」でゴールドを受賞。発売前からその品質は国際的にも評価されている。
東京・銀座と大阪・天王寺でポップアップバーが開催中
この新作を使ったオリジナルカクテルが楽しめる期間限定ポップアップバーが、10月22日(水)から11月30日(日)まで東京・銀座と大阪・天王寺で開催中だ。
銀座の〈Bar LIBRE Ginza〉では「スパイス香るモーレンジィ水割り」「パッションミントジュレップ」「バニラウイスキーサワー」「キャラメルエスプレッソマティーニ」、天王寺の〈alcobareno〉では「グレンモーレンジィ スパイスハイボール」「アンバーマスク」「バナナスパイス」など、各店舗がオリジナルカクテルを用意している。
さらに12月1日(月)から31日(水)まで、フォーシーズンズホテル東京大手町の39階にあるバー「VIRTÙ(ヴェルテュ)」でも、「グレンモーレンジィ スパイス」を使用したホリデーシーズン限定のスペシャルカクテルが登場する。
「グレンモーレンジィ スパイス」は、ラムズデン博士が世界各地のスパイス市場を訪れた記憶を形にしたウイスキーだ。一口含めば、スパイス市場を歩いているかのような感覚に包まれる。スパイスの世界への旅の入り口となる一杯を、ポップアップバーで体験してみてはいかがだろう。
