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フローリスト直伝、ガーベラを生けるテクニック

花の命を最後までちゃんと楽しみたい。買って帰った初日から、家に馴染んだ数日後、枯れ際の2、3日まで。花の状態に合わせて生けるテクニックを、通年手に入るガーベラを例に教わった。最適な生け方を時系列で説明していきます。

Photo: Joji Okamoto / Text: Yuka Uchida

茎を短くしていきながら、動きのある花生けを楽しむ。

年間を通して花屋に並んでいるガーベラ。買ったばかりの茎は太くしっかりしているが、飾るうちに、茎がドロドロと溶けてしまった経験もあるのでは?「ガーベラは茎が腐りやすい花。だから水は少なめに。5㎝ほど浸かっていれば十分です」とフローリストの岡本美穂さん。

初日

初日 ガーベラ
長めの茎で揃え、集合した愛らしさを楽しむ。

茎から弱るタイプの花は、水換えのたびに茎の弱った部分を切り、徐々に短くしていく。

「だから、1日目はできるだけ長い茎のまま楽しみましょう。長さを揃えて生けた時の、花が集まったさまもきれいです」。

ちなみに、カラーやラナンキュラスもガーベラと同じように、水が少なくていい花。逆に水をよく吸うタイプの花もあるので、購入時に適した水の量を質問する癖をつけよう。水換えは2〜3日に1度。数日経つと、個々の茎の長さや花の開き具合が変わってくるので、動きのある生け方にチェンジ。

数日後

数日後 ガーベラ
弱った茎を切り、高低差を生かして自由に。

「最後は茎を切り落とし、花だけを水盆に。花びらが水にじかに浸かるとすぐ腐ってしまうので、ラスト2、3日の楽しみ方です」。

この初日から枯れ際までの流れは、キクやヒマワリなど、茎から弱って花が残るタイプにも応用できる。

枯れ際

枯れ際 ガーベラ
茎をすべて落とし、花だけを水に浮かべて。