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「小さなアートと暮らしたい。」編集後記:いざ、街のギャラリーへ

2024年6月17日発売 No.1010「小さなアートと暮らしたい。」を担当した編集者がしたためる編集後記。

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いざ、街のギャラリーへ

思えば、意識的に「アーティストによるアート」を購入したことはなかったかもしれません。正直に(正確に)言うと、顔や名前がおぼろげな誰かの作品を部屋に置くのが苦手で。いっそ全くわからない、アノニマスなものを好んできたからだと分析しています。

でも特集でたくさんのギャラリーやショップに足を運んで、その考えはしっかり一変しました。直感だけに頼らず、まずギャラリストやスタッフの方から作家について話を聞いてみる。そして作品を間近で、あらゆる角度から見てみる。そうすると「この思考/発想こそ飾りたい」とか「部屋のあそこに置くと光も良さそう」とか、思いを馳せるように。

アートを買う時の基本を伺った〈MAKI Gallery〉の牧正大さん曰く、「美術館は作品に触れないよう柵や線があることが多いので、どうしても“鑑賞”になってしまう。でもギャラリーにはそれらがなく、作品をもっと近くに感じられる」と。これからは旅先でも意識的に探して、その場所でどんなアーティストが取り扱われているのかも注目したいなと思った次第です。これは巻頭の企画「小さなアートと暮らしたい。」で取材した写真家の柏田テツヲさんからも教わったこと。

特集では、ギャラリーとショップ推薦の企画「今買うならば、このアート。」を24ページにわたって取り上げています。実際にその場所に足を運んで、話に耳を傾け、アートをより近くに感じてもらえると嬉しいです。

HIMAA 作品
「小さなアートの飾り方」の指南を受けに、〈VOILLD〉ディレクターの伊勢春日さん宅も訪問。部屋の壁にラフに貼られていたのは、HIMAAさんによる作品。見える人には見える……という“It’s a Small Art”なひと品でした。
小さなアートと暮らしたい。バナー

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